トップ > 中日新聞しずおか > 朝夕刊 > 記事

ここから本文

朝夕刊

浜松市区再編 住民投票評価は

◆市議会で分かれる解釈

写真

 浜松市長選と同時実施された行政区再編の賛否を問う住民投票。有権者は区再編にGOサインを出したのか、出さなかったのか。鈴木康友市長は推進へ向けて先頭で旗を振る構えだが、市議会内では推進派、反対派で投票結果の解釈が大きく異なる。新しい議会は五月から始動するが、早くも火花を散らしている。

 「結果として現状の七区維持が三つの選択肢で一番多い。その声を尊重すべきだ」。住民投票から一夜明けた八日、七区維持を主張する最大会派自民党浜松の太田康隆市議が明言した。

 住民投票の有効回答は、三区案に賛成(表の黒丸1)、三区案に反対だが、区再編には賛成(表の黒丸3)、区再編そのものに反対(表の黒丸4)−の三つ。単純に比較すると最も多かったのは七区維持の(黒丸4)だった。しかし、鈴木市長は(黒丸1)+(黒丸3)を「区再編自体への賛成」と捉え、同日午前の記者会見で「過半数だったことに安堵(あんど)した」と笑顔を見せた。

 太田市議は「住民投票の結果と鈴木市長を支持する票はねじれた。謙虚に受け止めないといけない」と市長発言にクギを刺す。自民の重鎮、柳川樹一郎市議も「区再編自体への賛成多数と捉えるのは勝手な判断」と批判した。

当選証書を受け取りに訪れた浜松市議選の当選者=8日、同市役所で

写真

 市議会は定数四六。改選後、自民は二十四議席の単独過半数となる見込み。戸田誠幹事長は「(区再編推進派の)大きな壁になるべく市議選を戦った」とした上で「三区案賛成の数字も真摯(しんし)に受け止め、冷静に議論していく」と話した。

 一方、鈴木市長の関係者は「三区案で勝てればよかったが、負けても区再編への賛成が多数なら面目は保てた」と話す。市長選を通じて、市長が公約として明示していたのは「区再編の実現」。三区案は「地域や自治会の要望を取り入れた案」といい、陣営として神聖視はしていなかった。

 鈴木市長の考えに近い会派も同調。六議席となる市民クラブの平間良明会長は「三区案は否定されたが、区再編するべきだという結果。建設的な議論でしっかり結論を出していく」という。五議席となる創造浜松の湖東秀隆会長も「区再編に前向きな意見が過半数となったのは、評価に値する。無効票の中身も分析しながら、よりよい方向で議論していきたい」と語った。

◆地元経済界「強引に再編よくない」

 浜松市の行政区再編の賛否を問う住民投票の結果を受けて、地元経済界の関係者らは八日、本紙の取材にコメントした。

 浜松商工会議所の大須賀正孝会頭(ハマキョウレックス会長)は「区再編自体の賛成の方が多かったからと言って、強引に再編を進めるのはいけない。反対した人に客観的データに基づいて必要性を正しく説明し、理解してもらった上で、再編の方向に進めるべきだ」と語った。

 スズキの鈴木修会長は「救いなのは区再編に賛成が十六万票あったこと。七区より少なくなるなら支持したい」と述べた。

(篠塚辰徳、松島京太)

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山
地方選挙

Search | 検索