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もしも神様がいたら、人々を見守るその視界はこんなふうだろうか。ドローン(小型無人機)を使い、人では見るのが難しい場所から、しずおかの街や自然を眺めてみたい。

北遠 (5)天竜美林 植林、枝打ち 受け継ぐ良材

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太さや種類など仕分けされた原木が積まれた貯木場=浜松市天竜区のフジイチで(ドローンから)

 白い体をさらした丸太は柔らかな香りを放ち、役目を果たすときを待つように静かに横たわる。浜松市天竜区船明にある製材会社「フジイチ」の貯木場には、天竜材のスギやヒノキが隙間なく並ぶ。

 「背の高い高樹齢の木が育ち、柱や梁(はり)など幅広く利用できる。先人たちのおかげ」。フジイチの内山勝・山林部長(57)が、周囲の緑を見渡した。

 フジイチは創業七十三年の今も、仕入れを原木市場に限らず、自ら森に入って木を切り出し、苗も植える。良い木が継続して手に入り、森の健康も守れるからだ。

 天竜区は森林が九割を占める。植林や枝打ち、間伐が繰り返され、真っすぐな木が育つ「天竜美林」が広がる。明治時代、暴れ天竜の治水対策として実業家金原明善が始めた植林が礎となっており、日本三大人工美林の一つだ。

 「林業が今後どんな時代を迎えるか分からないけど、後の人たちに『この山、荒いなあ』って思われたくない」と内山さん。山の恵みを後世に引き継ぐ思いは、令和も変わらない。

 写真・斉藤直純

 文・古根村進然

 (北遠編は終わります)

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