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もしも神様がいたら、人々を見守るその視界はこんなふうだろうか。ドローン(小型無人機)を使い、人では見るのが難しい場所から、しずおかの街や自然を眺めてみたい。

お茶 (5)富士山麓 手間は3倍 格別の風景

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これぞ静岡!茶畑がもえぎ色に色づく時季は、富士山が見えやすい早朝からカメラマンでにぎわう=5日、富士市大淵で(ドローンから)

 規則正しく並ぶ茶畑の向こうに、雪をかぶった富士が青空を背にそびえる。新茶シーズンには写真愛好家が大挙して訪れ、海外でも「日本の原風景」と認知される大淵笹場(富士市大淵)の景色は、実は地元の努力が支える。

 二万三千平方メートルに及ぶ茶畑はもともと、耕作放棄地だった。よみがえらせたのは、八年ほど前から整備を始め、二年前に「大淵二丁目ささば景観保存会」(藤田公孝会長)を結成した十四人だ。

 一般的な機械刈りは畝が平らになり陰影が出にくく、写真には緑の平面のようにしか写らない。保存会は通常の三倍の人数をかけ、より丸いカーブを作り込む。「カメラマン思い」の取り組みだが、もともとはこの地に伝わる刈り方でもある。

 「われわれは先祖伝来の茶畑を後世に伝える義務があるからね…いいこと言っちゃったな」。副会長の藤田洋司さん(68)は照れ笑いするが、次の一手にも抜かりはない。会は今年から、茶葉を紅茶やほうじ茶にして売り、収入を整備費に充てることにした。

 美しい風景を再認識し、ここで暮らし続ける人が増えてくれれば−。会は地元への思いも込め、訪れた人をもてなしている。

 写真・斉藤直純

 文・前田朋子

 (お茶編を終わります)

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