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静岡けいざい

県内企業の3割 後継不在

◆5万人の雇用喪失の恐れも

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 静岡経済研究所(静岡市葵区)と静岡銀行が行った県内企業の雇用や事業承継に関する実態調査で、三割強の企業は後継者が未定で候補者もいないことが分かった。また、一割弱の企業が廃業や清算の可能性を挙げており、同研究所は最大で約五万人の雇用が失われる恐れがあると試算した。

 調査は八月、県内に本社や事業所など拠点を置く一万五千百五十九社に実施。三千百三十五社から有効回答を得た。

 後継者の選定状況は「既に決まっている」と答えた企業が40・0%、「決まっていないが候補者はいる」とした企業が26・9%で、全体の三分の二は見通しを立てていた。候補者が不在でも「誰かに引き継げる」とした企業も21・6%に上り、楽観的な見方が大半を占めた。

 経営者の年齢別にみると、六十代の企業では「既に決まっている」とした企業が五割を超えたのに対し、五十代の企業では四分の一程度にとどまった。四十代の企業では後継者未定・候補者不在の企業が半数を超えた。

 一方、「自分の代で廃業・清算することになると考えている」と回答した企業を含めると、廃業や清算の可能性がある企業は全体の7・3%に上った。規模別では従業員数九人以下の企業で14・5%、業種別では食品や繊維など生活関連の製造業で10・8%と比率が高かった。

 可能性がある企業の従業員数の割合を、県内の実際の雇用者数に掛け合わせたところ、最大で四万九千七百七十人の雇用が失われるとの結果が出た。規模別では従業員数九人以下が三万一千八百三十人、業種別ではサービス業が二万一千百四十三人を占めた。

 同研究所の担当者は「廃業・清算の可能性がある企業の割合は高くないが、雇用の喪失が懸念される人数を考えると、地域経済への影響は少なくない」と指摘した。

(伊東浩一)

 

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