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静岡けいざい

「後継」店主へ Uターン起業 袋井出身・袴田さん

◆県支援センター仲介

ガラス製の雑貨などを販売する「ルーベラ」の経営を引き継いだ袴田久美子さん=浜松市西区で

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 東京で会社勤めをしていた袋井市出身の袴田久美子さん(41)が今秋、浜松市西区の浜名湖パルパルにあるガラス工芸雑貨店「ルーベラ」の経営を引き継いだ。地域を元気にする仕事に自ら現場で関わりたいと「Uターン起業」を決意。後継問題に悩む企業の相談に乗っている県事業引継(ひきつ)ぎ支援センター(静岡市葵区)の仲介で、意中の店を見つけた。

 袴田さんは都内の大学を卒業後、東京で就職。PR会社やビジネススクールなど数社で働いた。仕事で自治体の魅力をアピールする方法を考えたり、過疎地域の現地学習に参加したりする中で地域振興に関心を持ち、同時に「東京で貢献しようとしても限界がある」と思うようになった。

 裁量が限られる会社員の立場にも物足りなさを感じており、起業を決意。「やるなら思い入れのある地元で」と、今年四月に同センターの後継者人材バンクに登録し、事業譲渡を考えている企業を探し始めた。

 幾つかの企業と面談を重ねた末、前の経営者が別の事業に専念する意向を持っていた「ルーベラ」を引き継ぐことに。遠州綿紬(つむぎ)や浜松注染そめといった地元の伝統工芸品も扱い、来店客が交流できるアクセサリー作りの体験工房を併設するなど、「地域活性化につながる素材がある」ことが決め手になったという。

 浜松商工会議所から創業計画の作成や購入資金の調達などで助言を受け、九月末に経営を引き継いだ。十月は台風の影響もあって売り上げ目標に届かず、早くも経営の厳しさを味わっているが、「すべてのリスクを自分で背負ってやることが面白い」と前向きだ。当面は事業を軌道に乗せることに専念し、来年春ごろから市場分析に基づいて品ぞろえの強化や営業活動に乗り出すという。

 店は「かんざんじロープウェイ」の乗り場の隣の目立つ場所にあり、「ここで営業を続けるだけで意味があると思う」と袴田さん。「地元の商材を発掘し、店内にとどまらずネット販売で地域の外にも売り込んでいきたい」と将来を描く。

(伊東浩一)

 

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