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静岡けいざい

遠鉄 今月末からMaaS実証実験

◆小田急のアプリ活用 経路探索や企画乗車券購入

マースアプリ「エモット」の画面イメージ。経路検索のほか、遠州鉄道の企画乗車券を購入することができる=同社提供

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 遠州鉄道(浜松市中区)は十月末から、さまざまな交通手段をつなげて移動サービスを提供するMaaS(マース)の実証実験を始める。小田急電鉄(東京)が開発したマースアプリを活用。目的地までの経路検索のほか、現在は紙で発行している企画乗車券をアプリで購入できるようにして乗客の利便性を高める。

 アプリは「EMot(エモット)」。鉄道やバスに加え、タクシーやシェア自転車などを組み合わせた経路検索が可能で、予約や決済もできる。アプリ内のチケットストアで観光施設の電子チケットも購入可能。アプリの利用は無料。

 遠鉄は今回の実験で「遠鉄ぶらりきっぷ」など六種類の企画乗車券をアプリ上で販売し、クレジットカードで決済する。来年三月までの実験期間内に中部国際空港直行バスe−wing(イーウイング)の予約や決済もできるようにする。

 アプリの本格運用が決まれば、ホテル九重(西区)などグループが運営するホテルの予約・決済や、かんざんじロープウェイ(同)などのチケット購入サービスも盛り込みたい考えだ。

 地方の鉄道会社が独力でマースアプリを開発するのは費用などの面で難しい。エモットは月々のシステム利用料を支払えば参入できる敷居の低さが特長。ジャパンタクシー(東京)やカーシェアを手掛けるタイムズ24(同)などが参加しているほか、JR九州も導入予定で、小田急は「同じビジョンを持つ事業者や自治体と連携したい」と話す。

 遠鉄ICT推進課の山内大輔課長は「会社間の垣根を取り払ったマースアプリは珍しく、成長する可能性がある。多様な観光資源を持つ浜松・舘山寺エリアの魅力を発信し、国内外から誘客して地域経済に貢献したい」と意気込む。

 小田急によると、実証実験は一部の機能を除き来年三月十日までの予定だが、そのまま正式サービスとする可能性もある。

(鈴木啓紀)

 <MaaS(マース)> 英語の「モビリティ・アズ・ア・サービス」の略で「移動のサービス化」を意味する。情報通信技術や人工知能(AI)などを活用して、マイカー以外のあらゆる交通手段を連携させ、利用者の目的や状況に応じて最適な移動手段を提供する。欧州で取り組みが先行しており、日本でも鉄道や航空業界で動きが広がっている。

 

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