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静岡けいざい

鋳造技術者、インドで育て 木村鋳造所

インドの技術訓練校を視察する木村鋳造所の木村崇専務(右から2番目)=木村鋳造所提供

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 鋳物製造の木村鋳造所(清水町)が、インドで鋳造技術者育成の可能性を探る調査に乗り出した。インド政府は「メーク・イン・インディア」を掲げて製造業強化を進めているが、進出したメーカーは鋳物などの素形材を輸入に頼る現状がある。ものづくりの根幹となる鋳造技術の向上と産業の底上げに貢献する狙いだ。

 木村鋳造所は、発泡スチロール模型と砂を使ったフルモールド鋳造法に強みを持ち、自動車用プレス金型向けの鋳物で国内シェア首位。米国に昨年、工場を建設するなど海外展開も進めている。

 インドの自動車市場は二〇三〇年に一千万台に達すると見込まれ、多くの金型や鋳造の技術者が必要になる。同社は進出を決めてはいないが、まず現地の技術水準や市場環境を確かめ、人材育成で協力できるかどうかを調べる。七月に国際協力機構(JICA)の支援事業に採択された。

 インド政府や州政府が運営する既存の技術訓練校に「鋳造コース」を設けることを想定し、九月に木村崇専務らが訪問。IT産業が盛んなバンガロールや鋳造集積地のコインバトール、工業都市のプネーなどインド南部を中心に視察した。同行した同社の溝口護さんは「量産はできるが、単品物は得意ではない印象を受けた。訓練校にも鋳造コースはなかった」と話す。

 今後も現地調査を五回計画。来年二月には木村寿利社長も同行し、日系メーカーなどから鋳造のニーズを聞き取る。九月に鋳造の一日セミナーを現地で開き、手応えを確かめる予定だ。

 来年以降は「訓練校に短期の鋳造コースを設けて実証したい」と溝口さん。フルモールド鋳造法で使う発泡スチロール模型の作り方や不具合の対策、作業環境改善などのカリキュラムを検討しているほか、講師の育成にも取り組む考えだ。「将来、インドでの投資判断をする時に、育成した技術者と良好な関係を保つことは重要だ」と意気込む。

(山田晃史)

 

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