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静岡けいざい

自動車購入 増税前の駆け込み鈍く

◆取得税来月廃止、販売店も慎重

軽自動車がずらりと並ぶ自動車販売店「軽ランド」。駆け込み需要は鈍いという=浜松市東区で

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 十月一日の消費税増税を前に、高額商品の代表格である自動車を駆け込みで購入する動きが鈍い。消費者の意欲が高まらず、販売店も売り込みに慎重なことに加え、十月以降は車に関する他の税金が軽減されることが影響しているようだ。

 浜松市東区の自動車販売店「軽(けい)ランド」。軽自動車百台ほどがずらりと並ぶ敷地内に、増税前の購入を勧める掲示は見当たらない。

 各社の新車や未使用車を幅広く取り扱い、一〜八月の販売台数は前年同期比47%増と好調だったが、店を運営する坂井モーター(東区)の荻下英之営業部長(56)は「増税を理由にした駆け込み購入は、ほとんど起きていない」と話す。引き上げ幅が前回の二〇一四年より小さく「消費者が増税に慣れ、無理して購入しなくなったのでは」とみる。

 さらに十月以降は購入時に課される自動車取得税が廃止となり、代わりに燃費性能に応じて支払う環境性能割が導入される。燃費の良い車では購入時の負担が軽くなる場合もある。登録車の保有で毎年かかる自動車税も、十月以降に購入した新車から最大で四千五百円減税されるなど、車に関連する税金が安くなることが、駆け込みが鈍い要因となっているようだ。

 「駆け込みは結局、需要の先取り。販売店もこれまでの経験で意味がないと学び『増税前』をアピールしなくなった」と荻下部長。「増税後も大幅に減ることはないと思う。もし影響が出たらその時に対策を考える」と冷静に見通す。

 一方、スズキの直近の国内販売台数は、七月が前年同月比12・0%減の五万三千二百二十六台、八月は6・9%減の四万六千三百六十五台だった。検査を強化するため生産を抑えていることが主因だが、広報担当者は「受注も前年並みで推移しており、駆け込み需要の実感はない」と話す。

 国内の新車販売全体も七月は4・1%増、八月は6・7%増にとどまる。一四年の消費税増税時は、直前の三カ月間で二割弱から三割弱伸びたのに比べても、駆け込みの度合いは弱いと言えそうだ。

 静岡経済研究所の須藤みやび主任研究員は「自動車に限らず前回より駆け込み消費の影響は少ない。需要はならせば同じなので、増税後の反動も少ないのではないか」とみている。

(山田晃史)

 

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