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静岡けいざい

米ぬか燃料で発電技術 静大、タンザニアで共同研究

共同研究プロジェクトを手掛ける静岡大創造科学技術大学院の佐古猛特任教授(左)と、タンザニアの研究者たち=浜松市中区で

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 静岡大は二十六日、東アフリカのタンザニアで米ぬかを使った発電技術の共同研究プロジェクトに取り組むと発表した。現地で大量に廃棄されている米ぬかから油脂を抽出してディーゼル発電の燃料にする。農村部に小規模な電力を供給する仕組みの確立を目指す。

 科学技術振興機構(JST)と国際協力機構(JICA)が実施するプロジェクトの一つ。日本から静岡大と日大、電力中央研究所(東京)、タンザニアからダルエスサラーム大とソコイネ農業大の計五機関が参画する。期間は二〇二三年までの五年間。

 プロジェクトを率いる静岡大創造科学技術大学院の佐古猛特任教授によると、農業国のタンザニアは稲作が盛んだが、精米後に残る米ぬかは利用されず放置されている。含油率が20%前後と燃料に適しており、研究では二酸化炭素(CO2)を含んだ溶媒と米ぬかを混ぜて油脂を抽出し、濁りの少ない燃料油を精製する。

米ぬかから抽出した油脂のサンプル=浜松市中区で

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 ダルエスサラーム大に抽出用プラントを試作。二一年にも稼働させ、集落に置いた発電装置で各家庭に電気を供給する実験を行う。携帯電話の充電や夜間の照明向けを想定し、米ぬか六百キロから約五百世帯分の一日の電力を賄えると試算している。

 「タンザニアは産油国ではないので、自前の燃料生産が経済成長には重要」と佐古特任教授。商用化に適した地域の調査や、油脂を抽出した後の残留物から飼料や固体燃料を作る研究も進める。

 人材育成に向け、タンザニアの研究者や大学院生に静岡大や日大で学んでもらうことも計画する。プラント設計が専門で、東北大で学んだ経験を持つダルエスサラーム大のエムロッド・エリサンテ准教授は「発電だけではなく、農機の燃料開発にもつなげたい」と意欲を見せた。

(久下悠一郎)

 

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