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静岡けいざい

地元企業 信金と応援 本社、包括連携協定結ぶ

包括連携協定に調印した(左から)福島民報社の高橋雅行社長、城南信用金庫の川本恭治理事長、中日新聞社の大島宇一郎社長=5日、東京都内で

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 中日新聞社と福島民報社(福島市)は五日、全国の信用金庫でつくる「よい仕事おこしフェア実行委員会」と包括連携協定を結んだ。互いの情報網を活用して地域に根差した企業の活躍を発信し、地域産業の活性化を後押しする。

 実行委は東日本大震災の復興支援イベントとして二〇一二年から毎年、全国的な商談会「よい仕事おこしフェア」を開催。昨年には連携の輪をさらに広げようと「よい仕事おこしネットワーク」を設け、静岡県や岐阜県大垣市など六つの自治体と連携協定を結んできた。

 報道機関との提携は初めて。ネットワークを通じて生まれたビジネスや、高齢者問題など地域の課題解決事例を紙面などで発信し、地域の発展を目指す。

 東京都内で開いた記者会見で中日新聞社の大島宇一郎社長は「地域の活性化は地方紙と信用金庫の共通課題。連携を生かして地元で頑張る企業を応援したい」と抱負を語った。福島民報社の高橋雅行社長も「中京圏、関東圏と福島の営みを結びつけることで、地方をもっと元気にしたい」と話した。

 ネットワークは今後、全国の大学との提携も進める方針。実行委事務局を務める城南信用金庫(東京)の川本恭治(きょうじ)理事長は「全国の信金と中小企業、新聞社と自治体、大学が集まれば、いろんな地域課題が解決できる」と意気込んだ。

 ネットワークには全国の百三十五信金が参加。静岡県内からは浜松いわた、遠州をはじめ全九信金が参加している。

(矢野修平)

◆エリア越え商談成立 三島のわさび漬け

曙酒造の酒かすを使って山本食品が製造するわさび漬けの試作品(よい仕事おこしネットワーク事務局の城南信用金庫提供)

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 「よい仕事おこしネットワーク」は昨年十二月に発足。全国各地の信用金庫が参加して取引先企業などの商談を仲介し、これまでの約十カ月間で五十七件を成立させている。

 例えば、山本食品(三島市)と曙酒造(福島県会津坂下町(あいづばんげまち))が組んで、十月に発売するわさび漬け。曙酒造が醸造過程で生じた酒かすの活用を検討していたところ、「わさび漬けは酒かすを使う」と情報提供し、両社をつないだのがネットワークだ。

 リサイクル製品などを手掛けるトラスト企画(同県いわき市)と水産卸売りの藤代商店(千葉県銚子市)が組み、廃棄していた貝殻の有効利用につなげた例もある。トラスト企画は福島県周辺から貝殻を仕入れて抗菌性の食器などを製造していたが、原発事故の影響などで貝殻の調達に困っていた。一方、藤代商店はお金を払って貝殻を処分していたため、提携で両社の課題が解決できた。

 信金は営業エリアが限定されており、従来は他地域の企業との商談を仲介することが難しかった。「売りたい、買いたい、組みたいの情報を全国に広げられるのがネットワークの強み」と、事務局の城南信金(東京)の担当者は説明する。

 十月七、八日には東京で商談会「よい仕事おこしフェア」があり、初日にネットワークの記念イベントを開く。福島県出身の作曲家古関裕而(ゆうじ)さんの長男正裕さんらによるライブを行う。福島の酒かすを使った山本食品のわさび漬けも会場で販売される。

(森本智之)

 

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