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静岡けいざい

舘山寺温泉観光 電動自転車で

◆今月末に貸し出し新拠点

浜名湖エンジンで貸し出すヤマハ発動機の電動アシスト自転車。3日の試乗会で体験できる=浜松市西区和地町で

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 不動産管理や建設を手掛けるリ・レーション(浜松市西区)が、西区の舘山寺温泉周辺で電動アシスト自転車を活用した観光開発を進めている。八月末に同自転車の貸し出しや憩いの場となる拠点を温泉街に開設する予定で、三日に試乗会を開く。快適な移動手段で周遊を楽しめるようにして市内外からの集客につなげる。

 拠点は「HAMANAKO ENGINE(浜名湖エンジン)」。門前通りにある木造二階建ての空き店舗二軒を借りて改装した。スポーツ仕様を含む電動アシスト自転車約二十台を貸し出す。利用料は未定。カフェや土産物店も入居させ、観光情報の発信や音楽、アートといった文化活動の発表の場として使えるようにもする。

門前通りに整備された観光の新拠点「浜名湖エンジン」=同区舘山寺町で

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 浜名商工会と連携して取り組む「舘山寺地区商店街そぞろ歩き遊歩回廊まちなか発酵プロジェクト」の一環で、経済産業省の補助事業に採択された。拠点名には地域振興の「推進力」にしたいとの思いを込めた。

 リ・レーションの鈴木伸忠さん(56)は「自動車で走ると気付かないが、意外と起伏が多く、普通の自転車では厳しい道もある」と周辺の地形の特徴を挙げ、電動アシスト自転車なら「年齢や性別を問わず、都会では味わえない自然の風景や街並みといった『非日常』を楽しめる」と強調する。

 同社は、古い建物を改修して新しい価値を生み出す「リノベーション」に力を入れている。昨年末にはプロジェクトに合わせて、本社を中区から舘山寺温泉に近い西区和地町に移した。

改修が進む旧浜名湖かんざんじ荘の建物=浜松市西区呉松町で

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 昨年営業を終えた市所有の旧国民宿舎「浜名湖かんざんじ荘」(西区呉松町)のリノべーションにも取り組んでおり、名称を「カレン浜名湖」に変えて来年の開業を目指す。貸し切り風呂を増設することで、大浴場に入る習慣がない外国人観光客が気兼ねなく過ごせるようにする。

 内浦湾を挟んで温泉街の対岸にあることから、開業後は電動アシスト自転車の貸し出しも検討している。鈴木さんは「観光客の行動範囲を広げ、舘山寺のにぎわいを後押ししたい」と意気込む。

     ◇ 

 三日の試乗会はメーカーのヤマハ発動機が協力。西区和地町の観光施設「ぬくもりの森」の駐車場に集合し、駐車場での乗り心地体験(十分間)と、地元の水源地「水出し観音」を巡る片道二キロのサイクリング(三十分間)の二コースを随時実施する。午前十時半〜午後四時。参加無料。申し込みはリ・レーション=電053(523)6715=へ。

◆市も環境づくりに力 支援制度や案内看板整備

 浜名湖周辺はサイクリングの人気スポット。浜松市や地元事業者は、観光客が自転車を利用しやすい環境づくりに力を入れている。

 市は二〇一九年度からサイクルステーション整備の支援制度を開始。自転車の貸し出しや、持ち物を預けるロッカーの設置といった拠点づくりの費用の一部を補助する。官民組織「浜名湖サイクルツーリズム推進会議」は、自転車で浜名湖を一周する「ハマイチ」の愛好家向けに、ルート案内の看板や路面表示の整備を進めることにしている。

 同市を訪れる観光客数は近年増えており、地元を舞台にしたNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」が放送された一七年度は二千百三十五万人と前年度より一割増えた。ただ、一八年度は反動減が見込まれ、地域の魅力PRや利便性向上は継続的な課題だ。市観光・シティプロモーション課の担当者は「自転車の拠点が増えることは、活性化の起爆剤の一つ」とみる。

(久下悠一郎)

 

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