トップ > 静岡 > 地域特集 > 静岡連載 > 記事一覧 > 2020年の記事一覧 > 記事

ここから本文

静岡連載

新型コロナニュース 日中交流絶やさない 浜松で留学生と春節の集い

◆渡航者おらず「中止は過剰反応」

春節を祝って交流した中国人留学生ら=2日、浜松市中区で

写真

 中国を中心に新型コロナウイルスの感染が拡大し、静岡県内でも日中交流の一部イベントが中止になるなど、影響が出始めている。そんな中、浜松日中文化交流会は二日、浜松市内のホテルで、中国の春節(旧正月)を日本人と中国人留学生らが祝うイベントを開いた。主催者は「在日中国人への過剰反応で、これまで築いた日中友好の絆を傷つけるわけにいかない」と思いを語った。

 開かれたのは「国際交流春節の集い」。学業で帰国できない中国人留学生らと一緒に春節を祝おうと、二〇〇五年から毎年開いている。今回は市内の日本語学校や大学に通う留学生約三十人が、和太鼓や民族舞踊などの文化発表を通じ市民と親睦を深めた。

 感染拡大を受け、交流会は開催の是非を検討。留学生が数カ月以内に中国に渡航していないか、学校を通じて確認し、渡航者がいなかったため開催に踏み切った。一方、仕事で中国を訪れ一月に帰国した社会人三人も参加予定だったが、交流会が辞退を依頼し、受け入れられた。

 交流会の山下輝幸理事長は「留学生は浜松で暮らしており、中国人だからという理由で中止にするのは過剰だと考えた」と説明。社会人三人の辞退については「無症状感染の例もあり、今の社会情勢を考えると苦しい決断をせざるを得なかった」と振り返る。

 浜松日本語学院に通う中国人留学生、陳妍(ちんけん)さん(19)は集いに参加し「日本文化を間近で見たり、体験したりできて楽しかった」と笑顔。感染症については「マスクを中国に送ってくれるなど、日本の支援がありがたい」と感謝した。

 来賓で出席した鈴木康友浜松市長は、友好都市の浙江省杭州市と遼寧省瀋陽市にマスクや防護服を提供すると紹介し「一日も早く終息へ向かうように祈りたい」と話した。

 会員制交流サイト(SNS)上では、感染症に関連して中国人を中傷する発言やデマも飛び交う。同学院の中国人留学生、林贇(りんいん)さん(19)はツイッターで差別的発言を目にしたといい「心が傷つき、悲しくなった」。感染源が日本だったら、中国人が同じ言動をしたかもしれないと推測し「互いを本当に理解し合える日が来れば」と願った。

◆県内自治体 中止相次ぐ

 新型コロナウイルスの感染拡大による静岡県内の日中交流の影響では、島田市国際交流協会が二日に企画していた春節の交流会を「感染拡大を防ぐため」として中止した。富士宮市は三月に予定していた市内高校生の中国派遣を取りやめる方針を示している。

(坂本圭佑、写真も)

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

中日新聞しずおかの記事はこちら

新聞購読のご案内

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山
地方選挙

Search | 検索