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静岡連載

新型コロナニュース 島田で地元中国人との交流会中止

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、島田市国際交流協会は三十日、市民総合施設プラザおおるりで二月二日に開催を予定していた地域で暮らす中国人と日本人の交流会を中止すると発表した。協会は「感染拡大を防ぐため」と説明するが、識者は「日本で暮らす中国人相手に過剰な対応では」と指摘する。

 「中国の方々との交流会」と名付け、春節(旧正月)の時期に開く十四年目の恒例行事で、中止は初めて。

 主に市内在住の中国人と日本人が約二時間、中国流のじゃんけんゲームなどで遊び、一緒に歌を歌ったり、食事をしたりして交流を深める。参加費は日本人が千円、海外の人は五百円。二〇一九年は九十三人が参加し、約三割が中国人だった。協会の下部組織に当たる日中友好委員会の永井潤委員長(65)は「窓口にアルコール除菌液を設置するなど予防すれば問題ないという意見もあったが、参加者にはお年寄りも多く、感染拡大を懸念する問い合わせをもらった。万が一を考え、慎重に対応すべきだと思った」と話す。

 中国出身で、日本国籍を取得した観光協会職員、渥美洋子さん(55)は「島田市に来てから毎年楽しみに参加していた。交流会で多くの人と知り合えたので中止は残念だが、マスクをしながら『交流』と言われても心から楽しめない」と理解を示した。六年前から市内に住む会社員、韓華さん(37)も「中国人ママと知り合いになりたかったので参加したかった。こういうタイミングなので仕方ないかな」と話した。

(大橋貴史)

◆藤枝「玉露の里」 予約キャンセル相次ぐ

 日本庭園に囲まれた茶室で抹茶や玉露を味わえる「玉露の里」(藤枝市)で、新型コロナウイルスによる肺炎の拡大から、中国団体客の予約キャンセルが相次いでいる。市が三十日の定例会見で明らかにした。

 市によると、三十、三十一日は全十一団体が全てキャンセルされた。二月分の予約も、五十九団体のうち三十四団体がキャンセルになった。

◆山梨県内の宿泊施設1万5000人キャンセル

 山梨県は三十日、中国人観光客による県内での宿泊キャンセル数が、二十四日ごろから三十日までに計約一万五千人分に達したと明らかにした。新型コロナウイルスによる肺炎の拡大で、中国政府が海外への団体旅行を禁止した影響が出たとみている。

 県国際観光交流課によると、県内市町村の観光協会や旅館組合から聞き取りを行い、中国が春節の大型連休入りした二十四日ごろから三十日までを集計した。団体客予約が多かった笛吹市の石和(いさわ)温泉を含むエリアのキャンセルは約七千人分に上った。

 感染が確認された奈良県の男性が運転する中国人客のツアーバスが、一月に県内を三回訪れていたが、山梨県内で長時間、行動を共にした人は確認していないとしている。

◆過敏な対応/今後に遺恨残す

静岡県日中友好協議会・高林久記事務局長の話

 過敏な対応で、日本で暮らす中国人に不快感を与えかねない。静岡には社会人や実習生など長期間日本で生活している中国人も多く、むやみに「中国人」と「ウイルス」を結び付けるのは冷静ではない。直近で中国を訪れているならば別だが、在日中国人と日本人とでは、感染のリスクは変わらないのではないか。

静岡大・山本崇記准教授(地域社会学)の話

 「中国人」と「新型ウイルス」が安直に結び付けられ、無関係の在日中国人との交流をなぜやめなければならないのか、過剰な反応と言わざるを得ない。協会が神経過敏な決定を下してしまったことは、今後の交流の遺恨となるかもしれない。在日中国人との対話や、交流会に中心的に関わってきた日本人市民との相談が、今回の決定の前に十分になされたのかどうか。『騒動が落ち着いてから、交流を再開しましょう』では、実に身勝手である。私たちが真に地域共生社会をつくっていく気持ちがあるのか、鋭く問われている。

◆静岡空港 4路線欠航

 新型コロナウイルスによる肺炎の拡大の影響で、静岡県は三十日、北京首都航空など静岡空港と中国を結ぶ四路線が二、三月に大幅に欠航すると発表した。中国東方航空が二十九日に大幅な欠航を発表したばかりで、中国大陸と結ぶ全8路線のうち、中国東方航空の上海線を除く全路線に欠航が広がった。

 新たに欠航するのは、北京首都航空の杭州線が二月一〜二十九日、四川航空の西安線が二月二日〜三月二十七日、上海航空の温州線が二月二日〜三月二十五日。中国聯合航空の北京線(煙台経由)は、二月運航の十三便のうち五便を欠航する。

 各路線は三月下旬に夏ダイヤに切り替わるが、各航空会社が運航を続けるかは不透明だ。県空港振興課の林聖久課長は「新型肺炎の拡散が収まれば運航再開のめどが立つと思うが、それがいつになるのか先が読めない」と懸念する。

(佐野周平)

◆静鉄 バスに除菌剤

 静岡鉄道(静岡市葵区)は三十日、新型コロナウイルスの対策として、乗り合いバスや案内所内に空間除菌剤を設置し、運転手らにもマスク着用を義務付けた。静岡空港に乗り入れる三路線と、東京都や大阪府などの各都市を結ぶ都市間高速線などが対象。

(五十幡将之)

 

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