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静岡連載

新型コロナニュース 県内観光地 拡大で対応苦慮

中国・杭州から到着した中国人観光客ら。マスクをしている人が目立つ=22日、静岡空港の到着ロビーで

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 新型コロナウイルスによる肺炎は中国全土に感染が広がりつつある。日系企業が数多く進出し、静岡空港から直行便がある上海や浙江省・温州、杭州でも感染が確認された。二十五日の春節(旧正月)に合わせた長期連休を迎え、中国からは県内の観光地などへ多数の来日が見込まれる。

 アジアでも知名度が高い「ちびまる子ちゃんランド」(静岡市清水区)には連日、中国人観光客が詰め掛ける。来場者の三割は中国からで、春節の時期は特に客足が伸びる。

 職員は、人の手が触れる場所のこまめな消毒を心掛け、手洗いやうがいの徹底を呼び掛けている。マスクは予防にも有効とされるが、担当者は「接客業では印象が悪くなってしまうので、マスクは着用できない」と打ち明ける。

 富士山の眺望を求め、二〇一八年のオープン以来、国内外から年百万人が訪れる日本平夢テラス(同)でも、取れる対策は施設内の消毒のみ。担当者は「職員には体調がすぐれない場合、すぐに申し出るよう言っている」と語る。

 日本庭園に囲まれた茶室で抹茶や玉露が味わえる「玉露の里」(藤枝市)は外国人向けツアーバスが一日平均で四台ほど訪れ、中国人が八割近くを占める。

 同じく、担当者は「マスクを着けてお茶を提供するわけにはいかない。手洗いの徹底などで予防するしかない」と話す。来場者用の消毒液を新たに置く考えだが、「これで十分なのかは、正直分からない」と漏らす。

 静岡空港には中国から九路線が就航。春節に合わせ杭州線の増便や、煙台(山東省)経由の北京線も就航した。県空港振興課の林聖久課長は「中国便を利用する旅客の動向に影響が出ないか、心配。検疫の徹底や感染症対策の注意喚起を続けたい」と話す。

 全入国者を対象に赤外線を使って発熱の有無を確認している。せきや発熱の症状がある場合の自己申告は日、中、英の三カ国語で呼び掛けている。

 市民は今後、どうすべきか。「ワクチンや特効薬はなく、かからないようにするしかない」と県疾病対策課の後藤幹生課長。「人混みに行く際のマスクの装着、小まめな手洗い、うがいを徹底してほしい」と語る。マスクで鼻と口を隙間なく覆うことが予防のポイントという。

 日銀静岡支店の竹内淳支店長は「中国人全員がコロナウイルスを持っているわけでない。冷静な対応を考える必要がある。現時点では重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した〇三年より落ち着いている」と指摘した。

(三宅千智、広田和也、佐野周平)

◆浜松の薬局も対策呼び掛け

「新型肺炎対策」の張り紙が並ぶマスクなどの売り場=22日、浜松市中区の杏林堂ドラッグストア新津店で(山田英二撮影)

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 中国での新型コロナウイルスによる肺炎患者の増加を受け、浜松市中区の杏林堂ドラッグストア新津店は、マスクや消毒薬などのコーナーに注意喚起を促す張り紙をして、対策グッズ購入を呼び掛けている。

 同店は例年冬季にウイルス対策の商品を店舗入り口付近に並べているが、十五日に国内初の患者が確認されたため、「新型肺炎対策」「(マスクは)一日一枚が基本です!」などと呼び掛ける張り紙を翌日に追加した。営業する杏林堂薬局の広報担当者は「まだ顕著な売り上げの増加はないが、患者が増え続ければ当然需要が高まっていくだろう」と動向を注視する。

 二十二日、売り場で六十枚入りのマスクを購入した同区の柴本あけみさん(75)は「日本でも感染者が出たと知り、怖いと感じた。マスク以外にも手洗いやうがいを徹底して自己防衛していきたい」と話した。

(松島京太)

 

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