トップ > 静岡 > 地域特集 > 静岡連載 > 記事一覧 > 2019年の記事一覧 > 記事

ここから本文

静岡連載

天皇・皇后両陛下 ゆかりの人を訪ねて(10) 細江滞在ご一家を撮影石川隆久さん(78)

◆家族愛彩る30枚 家宝

撮影した写真と同じ場所で、当時の思い出を振り返る石川隆久さん=浜松市北区細江町で

写真

 浜松市北区細江町のアマチュアカメラマン石川隆久さん(78)は、天皇陛下が皇太子時代に、ご一家で市町合併前の細江町に滞在された際の貴重な写真約三十枚を、家宝のように大切に保管している。

 陛下は、一九六八(昭和四十三)年から八三(同五十八)年にかけて計九回、夏になると、浜名湖に突き出た五味半島にある保養所を家族で訪れ、湖岸で海水浴を楽しんだり、町民らと触れ合ったりした。写真はそのくつろいでいるときの様子を撮影したものだ。半島はいつしか「プリンス岬」と呼ばれるようになった。

 石川さんは、旧国鉄二俣線(現在の天竜浜名湖線)を走っていた蒸気機関車(SL)の撮影に熱中し、街角スナップを専門誌に投稿していたほどの写真愛好家。当時の細江町から広報向けの撮影も依頼され、ご一家が滞在した際は、家業のクリーニング店を営む傍ら、保養所へと足しげく通い、カメラを首に下げてシャッターを切り続けた。

写真

 こんなエピソードがある。石川さんが毎日のように写真を撮っていたため、紀宮さま(黒田清子さん)が「またこのおじさんがいます」と美智子さまに報告した。すると、美智子さまが石川さんに向かって「お暑いのにご苦労さまです」と声を掛けてきた。石川さんは突然のことに戸惑い、「緊張のあまり、返事もできなかった」と振り返る。

 ご一家のほのぼのとした様子をファインダー越しに見て、石川さんは「仲のいい温かい家族愛がひしひしと伝わってきた」と話し、「町民が間近に近づくことができて、家族のように触れ合えた良き時代だった」と懐かしく思い出す。

 両陛下が昨年十一月末に私的旅行で掛川市や浜松市を訪れた際に、細江町の保養所の話題が出たと本紙で読んだ石川さんは「きっと両陛下にとって細江は特別な場所なのだと思う。夢がかなうのなら、当時接した人たちが元気なうちに、もう一度訪ねてもらいたい」と思いをはせている。

(高柳義久)

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

中日新聞しずおかの記事はこちら

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山
地方選挙

Search | 検索