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静岡連載

天皇・皇后両陛下 ゆかりの人を訪ねて(9) 沼津御用邸記念公園案内の岩崎豊さん(79)

◆幼少の日々 懐かしむ

天皇、皇后両陛下が訪れた際の写真を見ながら当時の思い出を振り返る岩崎豊さん=沼津市下香貫の沼津御用邸記念公園で

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 一九九四年四月十五日、天皇、皇后両陛下が皇室ゆかりの沼津御用邸記念公園(沼津市下香貫)を訪問された。沼津市の担当者として案内役を務めた岩崎豊さん(79)は「天皇陛下は引き締まった体つきで、とても若々しいというのが第一印象」と振り返る。

 沼津御用邸は一八九三(明治二十六)年、当時の皇太子さま(後の大正天皇)の静養地として本邸が建てられた。立地として沼津が選ばれたのは、富士山と駿河湾が望める美しい景色や温暖な気候、東京に近いことが理由とされる。後に昭和天皇のための東・西付属邸も増築された。

 現在の天皇陛下も幼いころに滞在して近くの海で釣りなどを楽しみ、ご結婚後も皇后さまと皇太子さまを伴って訪れていた。御用邸は一九六九年に廃止。翌七〇年から市が管理する記念公園となり、今は年間十万人以上が来園している。

 陛下は九四年に訪問した際、西付属邸を一室ずつ見学。ビリヤード台がある「御玉突所(おたまつきじょ)」に差しかかると、「子どものころは台がなくて、兄弟や親戚たちと部屋に入ってよく遊んでいた」と懐かしみながら皇后さまに説明していた。

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 岩崎さんは「陛下は常に穏やかな表情だったが、皇后さまに昔のことを話される時はとてもにこやかだった」と語る。

 陛下はまた、主に昭和天皇が使っていた「謁見所(えっけんじょ)」「御座所(ござしょ)」を見た時、「ここはあんまり来たことがないんだよ」と興味深げに眺めていた。

 太平洋戦争末期の四五年に空襲で焼失した本邸跡を巡った際は、「御湯殿(おゆどの)跡」と紹介された場所を「ここは玉突場だったのでは」と指摘する場面も。岩崎さんは「陛下が帰られた後、市役所中の資料を全部出して調べ直した」。御湯殿で間違いないと宮内庁を通じて陛下に報告すると、感謝の印として菊の御紋が入ったたばこが送られてきたという。

 岩崎さんは、今年一月二日の新年一般参賀で、陛下が予定より多く「お出まし」したことをニュースで知った。「国民目線に立つ姿勢はずっと変わられていない。上皇になっても、新しい天皇陛下をサポートしていただきたい」と期待を寄せる。

(杉原雄介)

 

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