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静岡連載

天皇・皇后両陛下 ゆかりの人を訪ねて(3) 袋井市郷土資料館長 山本義孝さん(57)

◆「あなた、これ見て」

展示を見学される天皇、皇后両陛下。右手前が山本義孝館長=2018年11月27日、袋井市浅名の市郷土資料館で(代表撮影)

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 「お二人は、初々しい新婚カップルのようであり、長年連れ添った仲良し老夫婦のようでもあり…。とにかく仲良く、自由な時間をゆったりと楽しんでいるようでした」。二〇一八年十一月二十七日、私的旅行で袋井市郷土資料館を訪問された両陛下の様子を、案内した山本義孝館長(57)はしみじみと振り返る。

 両陛下はこの日、親交のある女優宮城まり子さんが運営する掛川市の養護施設「ねむの木学園」を訪ねた後、袋井市に入り、同館やベトナムの独立運動を支援した医師、浅羽佐喜太郎(一八六七〜一九一〇年)の碑などに立ち寄った。同館の訪問は、地域の歴史や文化を学びたいという両陛下の要望で、案内役を任された山本館長は、前日眠れないほど緊張していたという。

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 車で到着した両陛下は、待ち構えていた大勢の市民に笑顔で手を振りながら館内に入った。山本館長によると、お二人は自分たちのペースでゆっくりと館内を回り、地元の盆行事や食文化の展示をじっくりと見入っていたという。終始リラックスしていた様子で、皇后さまが陛下に「あなた、これ見て」などと、驚くほど天真らんまんに振る舞っていた姿が目に焼き付いているという。あまりにお二人の雰囲気が良く、山本館長はあえて余計な説明はせず、後について聞かれたことだけを答えた。

 見学後の休憩では、原田英之市長らと一緒にお茶を飲み、周辺の自然や田園の風景のすばらしさ、伝統を大事にする地域性にお褒めの言葉をいただいたという。

 「お二人の言動はすべて自然で、邪念がなく、向き合っていて心が洗われました。心配していた緊張は、出会った瞬間にほぐされました」と山本館長。「さりげなく陛下をフォローする皇后さまの姿にほれぼれし、互いに支え合う姿は一生忘れません」と、貴重な体験に感動していた。

(夏目貴史)

◆袋井の資料館 くつろいで会話

 天皇、皇后両陛下が昨年十一月下旬、私的旅行で静岡県内を訪れ、袋井市郷土資料館に立ち寄られた時の様子が、資料館への取材で分かった。両陛下は互いを「あなた」と呼び合い、一般の夫婦のようにくつろいだ雰囲気だったという。

 公式の訪問先や記者会見の場で、陛下は皇后さまを「皇后」と呼び、皇后さまは陛下を「陛下」と呼ぶのが通例となっている。今回は私的旅行だが、二人称を用いたやりとりが明らかになるのは極めて異例。

 両陛下が資料館を訪問したのは昨年十一月二十七日で、一時間ほど館内や関連施設を見学した。案内した山本義孝館長(57)によると、館内の展示物を見学していた皇后さまは、笑顔で「あなた、これ見て」と話し、陛下は「あなたの家にもありましたね」とにこやかな表情で答えたという。

 山本館長は「私的旅行だったからか、見学中のお二人は非常にリラックスした様子で、『あなた』と呼び合う姿がほほ笑ましかった。御所内などのプライベートの場では、こんな会話を楽しんでいるのかもしれませんね」と話した。

 資料館訪問は、地域の歴史や文化を学びたいという両陛下の要望で実現した。館内には、袋井市内で出土した考古学資料や、使われた農具などが展示されている。 

(夏目貴史)

 

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