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くらしの知恵袋

読み聞かせ 意義は?コツは? 図書館司書に聞く

◆親子で絵本 幸せな時

「本選びなどいつでも声を掛けてほしい」と話す原田満由美さん=湖西市吉美で

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 絵本の読み聞かせは、子どもの発達に良い、って話はよく聞く。本好きな子になってと願う保護者も多いかも。読んであげたいけれど、うまく読む自信がないという母、父、祖父母−、子育てに関わる全ての皆さんを応援したく、湖西市中央図書館係長で司書の原田満由美さん(47)に読み聞かせの極意を聞いた。

 原田さんはずばり、「人と触れ合う喜び、楽しさ」プラス「絵や言葉の魅力、そこから想像する楽しさ」イコール「とても幸せな時間」という。体も心も触れ合う、それが一人で本を読むのと決定的な違い。「絵本は、基本的に大人が読んであげる本。絵と耳からの物語で完成する」

 同館は六カ月の乳児と保護者を対象に絵本を贈り、読み聞かせを体験する「ブックスタート」事業も進める。それは言葉や文字を早く覚えさせようという趣旨ではないと強調する。「子どもは膝の上などで、保護者の生の声を聞き安心感を感じながら、美しい絵と言葉に親しんで絵本の世界に入り込む。その時間を一緒に持つことが大切。誰に読んでもらっても大丈夫」

湖西市の発行する本選びのガイド

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 子どもが望む限り何十回読んでもOK。「同じ本でも読むたびに違う感じ方がある。毎回同じ読み方で構いません。本人が求めれば何歳まででも続けて」。一人で絵本を読みたがる子もいるが、読み聞かせは全く別の時間と考える。

 一方でプレッシャーに感じる必要もないとも伝える。「外遊びや料理、家族でふれあう時間があれば、無理に絵本に興味を持たせようとしなくていい」

 原田さんら図書館員の願いは「まずは気軽に何でも尋ねてほしい」だ。同館は小さい子連れ大歓迎の時間も設ける。「私たちと話して、肩の力を少しでも抜いてもらえたら。保護者にも笑顔でゆったりと読み聞かせを楽しんでほしい」。図書館は、本を紹介するだけでなく、子育てを応援する温かな空間だった。

◆ワンポイントアドバイス 「感想聞くのは避けて 本選び気軽に相談を」

 原田さんは、家庭での読み聞かせのルールは自由というが、具体的にはどうしたらいいか。避けたいのは「感想を聞く」「分かった?と確認する」行為。子どもにあえて何か聞く必要はなく、「楽しかったね」と共有するのが大切と助言する。字を覚えさせたい、本好きになれば勉強もできるかも、そんな大人の下心を子どもはすぐに感じ取り嫌がられるのでご注意を。

 もちろん上手に読めなくてOK。大勢の子の前で読む場合は絵本に集中できるよう、声色を演じ分けず淡々と読むという。「でも家では、怖そうに低い声を出すとか、読む人で違いがあっていい」

 本選びは? 発達段階の関心に合わせると、初めは言葉のリズムを楽しみ、生活や食べ物に関わる内容を楽しんだ後、物語の絵本へ進む流れがあるという。原田さんは「いきなり物語からでは早すぎて、喜ばない場合もある」。湖西市は「こどもと楽しむ絵本リスト」を発行。県や他の自治体にも同様の資料があるので参考にしたい。

(野村由美子)

 

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