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くらしの知恵袋

「ロコモ」防ぎハツラツ長寿 足腰の健康、体操で保つ

いすを使ってスクワットをするサークルのメンバーたち=浜松市中区の住吉会館で

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 骨や関節、筋肉といった運動器が衰え、しまいには歩くことが難しくなる「ロコモティブシンドローム(運動器症候群、略称ロコモ)」。高齢化が進む中、健康寿命を延ばすことは社会的な要請で、浜松市も予防のための体操普及に注力する。専門医は「できるだけ早く兆候に気づくことが大事だ」と呼び掛ける。 

 五月中旬、浜松市中区の住吉会館。「住吉活き活きサークル」のお年寄りたちが歌を歌いながら片脚立ちしていた。いすに腰掛けたり、立ち上がったり。「疲れたねえ」「汗が出てきた」と笑い声を響かせた。ロコモ予防の体操を教えるサークル代表の柳本茂子さん(73)は「『筋力がついて猫背が治ったとか、歩くときに脚が高く上がるようになった』とみんな大喜び」とうれしそうに話す。

 浜松市は二〇一四年度から、六十五歳以上を対象に体操の普及を始めた。シニアクラブなどの団体で実施してもらい、月二万円を上限に活動費も助成。参加団体は右肩上がりで、一七年度は三百五十四団体(計八千百三十二人)だった。柳本さんのような普及員の養成講座も開き、さらに輪を広げる。

 市が後押しするのは介護予防が主な狙い。厚生労働省の一六年の調査によると、要介護・要支援になった原因で最も多いのは運動器の障害だった。関節リウマチなどに関わる「関節疾患」「骨折・転倒」「脊髄損傷」で計25%ほどを占め、認知症の18%を上回った。

 浜松市内で、要介護・要支援の対象でない元気な高齢者は十七万人近い。市の担当者は「健康寿命を延ばすにはロコモを防ぐことが欠かせない」と強調する。

 市内の整形外科医院長、藤野圭司さん(71)は「ロコモは骨粗しょう症のお友達でもある。運動量が減ると、筋力が衰え転んだり、骨折したりしやすくなる」と指摘する。NPO法人「全国ストップ・ザ・ロコモ協議会」(東京)の理事長として、各地で講演してきたからこそ思う。「ロコモの認知度はまだ低い。足腰に痛みが出てから病院に来る人が目立つが、それでは遅い。自分でロコモかどうか確認し、片脚立ちやスクワットを習慣化してほしい」と話す。

◆ワンポイントアドバイス 目を開け片脚立ち「15秒間が目安」

ロコモ予防の大切さを呼び掛ける藤野圭司さん=浜松市中区で

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 「自分がロコモかどうか知ろう」。藤野さんが勧めるチェックは目を開けたままの片脚立ち。大腿(だいたい)四頭筋や殿筋など、歩行に欠かせない筋肉の状態が分かるからだ。「十五秒続けられなかったら要注意」と話す。

 片脚立ちはロコモ予防にも役立つ。左右で一分ずつを一日に三回繰り返し、それができない人は机などにつかまって行う。「スクワットも効果的だが運動中に痛みがあれば病院に行くように」と促す。

 日本整形外科学会が設けた「ロコモチャレンジ!推進協議会」はロコモの兆候として「片脚立ちで靴下がはけない」「階段を上がるのに手すりが必要」など七項目を挙げている。「ロコモ度テスト」も紹介している。詳細はホームページ(「ロコモチャレンジ!推進協議会」で検索)を参照。

(古根村進然)

 

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