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イチ推し

県内でも人気上昇中 笑い文字

◆手軽で楽しい趣味、周りにも喜び

スタンプラリーや切手などにも採用されている笑い文字

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 文字の隙間に笑顔を書き入れる「笑い文字」の人気が高まっている。手軽さや温かさを感じる仕上がりが評判で挑戦する人が急増中。三年前に県内で初めて普及活動を始めた、一般社団法人笑い文字普及協会(東京都中央区)公認の初級講師・鈴木多希子さん(54)=伊東市渚町=に魅力を聞いた。

 笑い文字は、協会代表理事を務める廣江まさみさんが二〇一二年に考案。デザイン性に加え、字や絵が苦手な人でも筆ペン一つできる手軽さが評判を呼び、協会によると受講者は全国で三万人。近年は切手や、鉄道会社のスタンプラリーにも採用されている。

 制作方法はシンプル。黒の筆ペンで漢字のつくりや偏などの隙間を強調し、その中に笑顔を入れる。朱のペンでハートマークなどを装飾して仕上げる。

笑い文字の県内初の認定講師の鈴木多希子さん=伊東市内で

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 「個人の趣味にとどまらず、周りに喜んでもらえるのが最大の魅力」。二〇一六年に県内初の認定講師になった鈴木さんはそう話す。出合いは家族の勧めで一五年、東京都内で講座を受講したことだ。忘年会で友人らに手製の笑い文字のカードをプレゼントしたところ、予想以上に喜ばれた。

 「筆ペンを携帯すれば、飲食店でコースターに『おいしかった』と書き込んで店員に渡したり、初対面の人にプレゼントして自分を覚えてもらったりできる。最強のコミュニケーションツール」と話す。受講者はシニア層や保険会社の営業社員など幅広い。

 鈴木さんは「小さな向上の積み重ねで、学んだ後に『私もできた』という肯定感を得られる」とも。趣味を道半ばで断念する人も少なくない。手軽さと達成感に加え、周りの反響を得られる笑い文字は、趣味を長続きさせる重要な要素を備えているともいえそうだ。「楽しく書いた上に自分も評価される。この喜びをもっと皆に伝えたい」と伊東市のほか静岡市、沼津市でも講座を開く。ここ一〜二年の人気の高まりで県内の講師も増え、現在は全域に三十人ほどいるという。

 鈴木さんは「作品に個性が出るし、文字のどの箇所に笑顔を入れるか知恵や工夫も必要で奥が深い。多くの人に挑戦してほしい」と語った。各地域の講座情報は笑い文字普及協会のホームページ(HP)で紹介している。

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中谷秀樹記者(熱海通信局)

 鈴木さんと初めて会ったのは昨年夏、担当エリアの伊東市役所内の記者室に、講習会の取材依頼に訪れた時だった。当時、前市長の贈収賄事件など市が揺れており私はピリピリしていたが、鈴木さんが笑い文字の説明を兼ねて私の名前を書いてくれた。その作品を見てハッと優しい気持ちになれた。癒やし効果を身をもって体験している。

 

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