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イチ推し

「ヤバT」ブームに迫る 平成に合うてるやん!!

◆浜松のファンが語る「ヤバみ」 

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 初の単独インタビューに応じてくれた「ヤバイTシャツ屋さん」のもりもりもとさん(25)。出身地の浜松で、ファンに尋ねてみた。ヤバTの「ヤバみ」って何?

 高校時代のもりもりもとさんがよく通った中区のライブハウス「浜松FORCE(フォース)」の村松雄太店長(34)の協力で座談会を開いた。

◆「これ音楽なの」

 デビュー前から注目していた浜松工業高三年の佐々木彩雲(あやも)さん(18)は「くだらないけど、全力でやるから好き」と魅力を語る。会員制交流サイト(SNS)で知り、音楽フェスで聴いた。曲名や歌詞が理解できず「これ音楽なの」と引いたが、聴けば聴くほど「スルメみたい」ではまった。

 どんな時に聴くか。「答えになっていないかもしれないけど勉強する時は聴かない」と静岡大二年の山本伊織さん(20)。約二年前に先輩から紹介されてライブへ。浜松まつりの練りのように輪になる「モッシュ」や掛け合いが楽しみという。「聴くたびに興奮がよみがえる」と言うと、他の二人も「バイト前や落ち込んだ時に聴く」とうなずいた。

◆「暗いキャラ共感」

村松雄太店長(右端)とヤバTの魅力を語り合う(左から)山本伊織さん、鴨藤颯真さん、佐々木彩雲さん=浜松市中区田町の「浜松FORCE」で

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 もりもりもとさんはライブなどで他の関西出身メンバーにいじられるが、浜松南高二年の鴨藤颯真(そうま)さん(17)は「僕も暗いキャラだから分かる」と共感する。「あのノリを学校でやっても浮く。ヤバTは非現実的な体験ができる」と笑う。

 今後のヤバTについては、三人とも「そのままでいい」と口をそろえた。祖父母もヤバTファンになりつつあるという佐々木さんは「年上の人たちに魅力に気付いてほしい」と話した。

◆「中高年にも響く」

 実はファンは若者ばかりではない。西区のCD販売店、イケヤイオンモール浜松志都呂店の小山靖店長(46)によると、CDを買っていくのは十〜四十代と幅広い。自身も大ファン。店の壁に手作りのタンクトップくん(ヤバTのキャラクター)、入り口近くにはヤバTのCDを取りそろえた特設コーナーをつくり「自信を持って激PUSH!!」「浜松出身!!」と書かれたポップを張っている。小山さんは「若者だけでなく、ザ・ブルーハーツのようなシンプルなロックを求める中年の心にも響く」と語った。

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鈴木凜平記者(報道部)

 ヤバTはもりもりもとさんの語るように「時代に合った」バンドと言える。メンバーらがSNSで情報を発信し、若い音楽ファンが「面白い」と拡散する。曲名や歌詞を理解できずとも旋律が耳に残るため、幅広い世代に受け入れられた。

 間もなく終わる平成。世論調査では「不安定」「沈滞」など暗い言葉で表す人が多いそうだ。ヤバTはそんな若い人たちの「元気が欲しい」という気持ちに応えたのかもしれない。

 

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