トップ > 中日新聞しずおか > 静岡写真ニュース > 記事

ここから本文

静岡写真ニュース

個人技圧巻、静学V 全国高校サッカー

優勝し喜ぶ静岡学園イレブン=13日、埼玉スタジアムで(斉藤直純撮影)

写真

 第九十八回全国高校サッカー選手権大会決勝は十三日、さいたま市の埼玉スタジアムであり、静岡学園は3−2で、連覇を狙う青森山田(青森)を撃破し、二十四大会ぶりの優勝に輝いた。同校としては二回目の頂点。前回は両校優勝のため、単独優勝は初めて。県勢としても二十四大会ぶり。女子も藤枝順心が優勝しており、同一県の高校が選手権を制覇する快挙を達成した。

 静岡学園は、高い位置からプレスをかけてくる相手守備に押され、思い通りのプレーができず、前半で2失点。前半終了間際にDF中谷颯辰(そうしん)(三年)のゴールで1点を返すと、後半16分に、FW加納大(はる)(二年)のゴールで同点に追いついた。後半40分には、MF井堀二昭(かずあき)(三年)のFKを、DF中谷が頭で合わせて、3点目。猛攻を仕掛ける相手の攻撃をかわして、劇的な逆転勝利で、全国四千三十七校の頂点に立った。

 川口修監督は「前半は流れが悪くてうちのサッカーができなかった。ハーフタイムに修正してリズムが生まれた。初体験ですし、相手も絶対王者でしたし、勝利の仕方も劇的だったこともありますし、正直、心の底からうれしかった」と話した。

(高橋貴仁)

◆伝統のスタイル極める

 相手を置き去りにするドリブル。囲まれてもキープし、抜け出すテクニック。面白いようにつながるショートパス。静岡学園が大会で披露した圧倒的な個の力。伝統の個人の技術を伸ばすスタイルが、連覇を狙う絶対王者、青森山田を打ち破った。

 「目指していないわけでもないし、目指してるわけでもない」。準決勝進出を決めた四回戦後。川口修監督は、優勝への思いを問われて、そう語った。「絶対にタイトルという気持ちで正直やっていない」とも。では目指す先はなにか。「良い選手を育てて、代表に送り込む。静学の選手が欧州のクラブでやってほしいという思いが強い」

 Jリーグや日本代表、海外クラブで活躍するため、個の力と個性を伸ばした選手たちが大会で躍動した。MF松村優太(三年)の縦への突破力。MF小山尚紀(三年)のドリブル。FW岩本悠輝(三年)の相手の裏へ飛び出す発想力。FW加納大(二年)の前線でのキープ力。ボールを保持して攻め続け、相手に攻撃の隙を与えない。体格差で勝る青森山田を技術で打ち破り、静学スタイルが全国で通用するのを証明した。

 静学のコンセプトに共感する選手が全国から集まり、今の部員は二百六十人。今大会の出場校で二番目に多い。選手たちもプライドを持ち、どの選手も「静学らしいサッカーをしたい」と語る。逆転を呼び込んだ後半の戦いぶりは、まさしく静学サッカーだった。

 チームでこだわった個人の技術でつかんだ選手権優勝というタイトル。あこがれるサッカー少年がまた静学を目指し、伝統のスタイルは連綿と受け継がれていく。

(高橋貴仁)

静岡学園・阿部(主将)

 前半は受け身になっていた。後半にショートパスとドリブルで崩せたのが逆転できた要因

静岡学園・松村

 相手がすごく寄せてきたのでドリブルで引きつけた。得点やアシストができなかったのは課題

静岡学園・野知(終盤に好セーブのGK)

 (前半に与えた)PKの場面は、すぐに切り替えられた。ハーフタイムに、受け身になっては静学のサッカーはできないと言われ、気合が入った

◆快挙 OBら祝福

優勝を決め、喜ぶ静岡学園イレブン=13日、埼玉スタジアムで

写真

 静岡学園優勝を受け十三日、県内出身の著名人や同校OBらの祝福の声がツイッター上で広がった。

 二十四年前の優勝時のメンバーで、サッカーJ1横浜FCの南雄太選手は「こんなにも嬉(うれ)しいのかと思うくらい喜びました」と母校の優勝を祝った。

 J1の川崎フロンターレ広報は、ともに静学OBで静岡市出身の大島僚太選手と沼津市出身の長谷川竜也選手のツーショット写真を披露。「母校の選手権優勝を祝う2人」という文章と合わせて、快挙に喜ぶ様子を紹介した。J1の清水エスパルス広報は静学OBで焼津市出身の久保山由清(よしきよ)コーチのコメントを投稿。「日頃の努力の積み重ねが結果に繋(つな)がり、素晴らしかった」と後輩をたたえた。

 二〇一四年度全国高校サッカー選手権大会の応援マネジャーを務めた静岡市清水区出身の女優広瀬すずさんは「すんごい試合すぎて叫びまくってたからちょっと喉痛めた」などとつぶやき、静学の大逆転に興奮した様子を伝えた。

 姉で一〇年度大会の応援マネジャーだった女優広瀬アリスさんも、優勝に熱狂する自身の様子を写した画像を添えて「おめでとうー!!!!」「収録前に大騒ぎしてしまった」などと喜んだ。

(鎌倉優太)

 <静岡学園> 1966年創立、78年から中高一貫の私立校。サッカー部は67年創部で、第74回大会で鹿児島実との両校優勝で全国初制覇。南雄太(横浜FC)や大島僚太(川崎)らプロ選手を多数輩出し、三浦知良(横浜FC)も在籍していた。

 

この記事を印刷する

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山
地方選挙

Search | 検索