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達成、大道芸五十三次 浜松の楽し家舘助さん

◆足かけ20年、東海道全宿場で公演

「バナナのたたき売り」を熱演する楽し家舘助さん(中央)=神奈川県平塚市で、楽し家さん提供

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 浜松市西区舘山寺町の大道芸人楽(たの)し家舘助(やかんすけ)さん(76)=本名・菅野正敏=が、ライフワークとして取り組んできた東海道五十三次の宿場を巡るパフォーマンスが、三日の平塚宿(神奈川県平塚市)を最後に完了した。二〇〇〇年の新居宿(湖西市)を皮切りに足かけ二十年。「好きなことをやるのだから苦労は感じなかった。途中でやめられないし、とにかくほっとした」と達成感をにじませた。

 楽し家さんは平塚市商店街連合会主催の「平塚商業まつり」の中で、映画「男はつらいよ」の「フーテンの寅さん」をイメージするいでたちで、七つほどあるレパートリーの中から「バナナのたたき売り」を軽快な語り口で二回演じた。

 東海道で公演したのは、起点の東京・日本橋と終着の京都・三条大橋を含む五十五カ所。「人が笑顔になる」「お客さんとの掛け合いが楽しい」と目標達成を喜ぶ。

 楽し家さんが大道芸を始めたのは一九九七年。「日本古来の伝統文化が廃れていくのは寂しい」と、東京の「大道芸研究会」に通って芸を磨いた。東海道四百年祭を翌年に控えた二〇〇〇年、新居宿で大道芸を披露したことをきっかけに、東海道の全宿場でパフォーマンスをすることを決意した。

全宿完了で笑顔の楽し家さん(左から2人目)=神奈川県平塚市で、楽し家さん提供

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 当初は「三、四年で達成できるだろう」と見込んだが、いざ始めてみると苦労が多かった。路上で勝手に行えば条例などに触れる恐れがあり、イベント主催者に手紙でお願いするものの、見ず知らずの突然の連絡に返信すらないこともよくあったという。

 そんな苦労を重ねて昨年十月には三重県鈴鹿市の庄野宿でパフォーマンスを行い、残すは平塚宿だけになった。なかなかできずにいたが、知り合いの仲介で実現した。宿場町での公演では、謝礼や交通費はもらわず、主催者や通行人などに大道芸を披露したことの「証明書」を書いてもらうスタイルを通してきた。

 これと並行して、平成の大合併前の県内七十四市町村の行脚もし、〇五年八月に榛原町(現・牧之原市)を最後に達成。会社員生活の傍ら意欲的に大道芸に時間をさいてきた。

 楽し家さんが代表を務める「遠州喜楽座」は、浜松市中区の曳馬協働センターで月に一回、勉強会を行っている。楽し家さんは「今後は後継者づくりにも力をいれていきたい」と話している。問い合わせは、楽し家さん=電090(4853)1693=へ。

(高柳義久)

 

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