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「笑顔を」85歳トライ 松下さん、ボランティア最年長

「ラグビーW杯開催が楽しみ」と話すボランティアの松下誉至山さん=袋井市のエコパスタジアムで

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 二十日開幕のラグビーワールドカップ(W杯)の静岡会場で活動するボランティアには約千人が採用された。試合会場となる袋井市のエコパスタジアムと周辺などで案内を担当する。最年長である松下誉至山(よしたか)さん(85)=同市下山梨=はJR掛川駅でシャトルバスの誘導に携わる。十三日、W杯組織委員会からボランティアのユニホームを受け取った。「世界的イベントに関われるだけでうれしい。最高のおもてなしをしたい」と心待ちにする。

 松下さんのボランティア歴は長い。エコパスタジアムが会場となった二〇〇二年のサッカーW杯日韓大会がスタートだった。地元のボーイスカウトの事務長をしていた縁で応募し、チケットチェックなどを担ったが、印象は良くなかった。外国人を相手に言葉が分からず、一生懸命やっているのに強い口調でせかされたりと、腹立たしく思ったことさえあった。

 本質を知ったのは、それから約二年後にエコパであったサッカーJリーグの試合。席を見つけられず困っていた年配の女性を案内し、帰り際に「うれしかったわ。ありがとう」と感謝された時だった。「人に喜んでもらうことをするのが本当のボランティアなんだ」と目覚めた。

 約十七年間、市内で行われた大小のイベントで二百回を超えるボランティアに取り組んできた。国体や全国健康福祉祭(ねんりんピック)、Jリーグ、陸上の記録会、マラソン大会など、多い年で二十回。ここ数年はシニアクラブの活動との兼ね合いで年十回程度だが、常に相手の顔を見て笑顔で接することをモットーにしている。

 今回のラグビーW杯では、さまざまな国の外国人と接することになるが、日本語で接するつもりだ。「こんにちは、と笑って言えば、きっと通じると思う」と考えている。八十五歳という年齢にも「不安はない」ときっぱり。休んで他の人に迷惑をかけないように暴飲暴食はさけ、規則正しい生活で万全な体調管理を怠らない。

 ラグビーW杯のエコパ開催が決まった時から、本格的なボランティアはこれが最後と決めていた。サッカーW杯に始まり、ラグビーW杯で終わる。「いい記念です」と松下さん。「なかなか人ができないことに関われてきたことは幸せだった。悔いのないように一生懸命やるだけ」と、ボランティアとしての集大成に気を引き締めている。

(高柳義久)

◆ユニホーム配布開始 エコパアリーナなど

ラグビーW杯の会場で着用するユニホームを手に笑顔のボランティア=13日、袋井市のエコパアリーナで

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 静岡県内で活動するラグビーワールドカップの公式ボランティア約千人に対するユニホームの配布が十三日、袋井市のエコパアリーナや静岡市の県庁で始まった。

 エコパアリーナでは初日、二百六十人に身分証と青色を基調とした半袖、長袖のシャツ、ジャケット、帽子、飲料水用ボトルなどが入ったリュックサックが渡された。

 併せて、ボランティアの実地訓練も始まった。最寄りのJR愛野駅からエコパスタジアムまでの訓練では約五十五人が参加し、県の担当者の案内で、実際に活動する場所や役割などについて説明を受けたり、観客をハイタッチで迎える練習をしたりした。

 ユニホームを受け取った掛川市の松田晃子さん(60)と熱海市の三井央子さん(56)は「一生に一回のこと。わくわくするし、とても楽しみ。笑顔でできるかぎりのおもてなしをしたい」と、当日への気分を高めていた。

 

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