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幻の酒米「亀の尾」 清水の地酒に

「亀の尾」で造った日本酒「両河内ヌーボー2019」。「地域活性化に役立てば」と話す加藤伸一郎さん=静岡市清水区で

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◆NPOが発売へ

 静岡市清水区の中山間地・両河内(りょうごうち)地区の活性化を目指し、NPO法人「複合力」は地元で栽培した幻の酒米「亀の尾」で造った純米吟醸酒「両河内ヌーボー2019」を発売する。「臥龍梅(がりゅうばい)」で知られる地元の三和酒造に依頼し、区内を流れる興津川の地下水で仕込んだ。正真正銘、清水の地酒が誕生した。

 酒米「亀の尾」は、明治時代に山形県で育成された稲。コシヒカリやひとめぼれのルーツとされ、戦前は日本の三大品種とされるほど普及した。一般的な稲に比べて丈が高くて倒れやすい上に病害虫に弱く、栽培が難しいことから徐々に姿を消した。

 複合力は両河内地区で、耕作放棄地を活用した発泡酒造りや田舎体験会を続けてきた。日本酒造りもこの一環だったが、副理事長の加藤伸一郎さん(60)は「酒米を亀の尾にしたのは知人の紹介。どれだけ珍しいかは後でホームページで知った」と振り返る。

 亀の尾の栽培は困難を極めた。三千平方メートルの田に植えたが、ちょっとした風で稲はすぐに倒れ、その度に何度も起こさなくてはならなかった。イノシシに踏み荒らされ、病害虫の被害も経験した。

 市民ら延べ百人の協力も得て、二年間で六百キロのコメを収穫。三和酒造の鈴木克昌社長(64)は「プロの農家でも栽培が難しいと聞く。本当によく頑張ってくれた」とねぎらう。

 精米歩合60%の純米吟醸に仕立てた。やや辛口で飲み応えのある仕上がり。加藤さんは「亀の尾の味わいが楽しめる一本。これを飲んで、両河内のファンになってほしい」と期待を込める。

 一升瓶三千二百円、四合瓶千四百円で、いずれも限定百本。十九日午後五時から清水区の清水テルサでお披露目会をする。参加費は五千円。希望者はメールで。(問)加藤さん=matu@an.wakwak.com

(広田和也)

 

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