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就活解禁 県内企業「接点」に腐心

就職活動が解禁され多くの学生が訪れた合同企業説明会の会場=浜松市東区の浜松アリーナで

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 一日の就活解禁を受け、県内でも企業と学生の動きが本格化した。経団連の指針に沿った就活は今年で最後。しかし、インターンシップ(就業体験)などで事前に学生と接触している企業は多く、既に採用試験の面接を受けている学生もいて、早くも「中盤戦」の様相を呈している。

■優位■

 浜松アリーナ(浜松市東区)で開かれた合同企業説明会には、県西部を中心に百十社が出展。学生六百二十人が熱心に回り、採用担当者から会社や業務について説明を受けた。

 中には、学生が集まらず空席が目立つブースも。主催したリクルートキャリア(東京)によると、参加した学生は昨年より二百人余り減った。担当者は「学生優位は今年も変わらない。大手志向は根強く、中小企業は厳しい戦いを強いられそうだ」と分析した。

 浜松市北区出身の田中大雅さん(21)=中京大三年=は「二月に一社の面接を受けた」と明かした。就業体験に参加した愛知県内の企業だという。「学生優位という実感はないけど、会場でも企業からよく声を掛けられた」と語った。

 自動車メーカー志望で島田市出身の山本香里さん(21)=京都外大三年=は「静岡市内のイベントもあったが浜松の方が自動車関連の出展が多いので来た」。数社の説明を受けて「女性には福利厚生、男性にはキャリアアップと、重点的に話す内容を変えているのが印象的だった」と話した。

■工夫■

 採用難が続く中、県内の企業は就業体験を増やしたり、採用に応募しやすくしたりして、少しでも多くの学生を集めようと躍起だ。

 人手不足が深刻化する物流業界。遠州トラック(袋井市)の担当者は「第一志望の学生が少ない。昨年も十人の採用を計画したが、辞退があり四人にとどまった」と悔しがる。今年は、学生一人一人の希望職種に合わせて就業体験の内容を変える「特別プログラム」を組み、理解を深めてもらう工夫をしたという。

企業のブースで採用担当者の説明を真剣に聞く学生たち=浜松市東区の浜松アリーナで

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 静岡銀行は、就業体験を学生が多い東京や横浜でも開催。多様な体験メニューを用意し、より多くの学生に銀行業務に興味を持ってもらうようにした。

 浜松いわた信用金庫も就業体験の回数を増やし、働き方改革に力を入れていることをアピールする。体験に参加してエントリーシートを提出した学生から優先的に採用試験を行い、早めに内定を出す方針だ。

 スズキは、全国各地で開く会社説明会の開始を、前年より二日早めて今月三日からとした。広報担当者は「大学主催の説明会にも積極的に参加し、学生との接点を増やす」と話した。

 ヤマハ発動機は、今年も総合職採用でエントリーシートによる選考を行わず、面接重視で選考する。学生がシートの記入内容を練るのに膨大な時間を割いている現状があり、負担を軽くして応募しやすくする。

■前倒し■

 一方、全国的にみると、企業の採用活動は前倒しに拍車が掛かっている。

 就職情報のディスコ(東京)の調査によると、二月一日時点で筆記や面接などの採用試験を受けた学生は前年同期比8・1ポイント増の39・9%、内定を得た学生は3・5ポイント増の8・1%に上った。前年より一カ月程度早いペースという。

 経団連に加盟していない外資系や新興企業が中心とみられるが、ある県内メーカーの担当者は「解禁前から『仕事紹介』といった名目で人事担当者が大学に出向き、会社をアピールしている」と打ち明ける。

 さらに「知名度があるライバル企業に学生が流れないように、いかに早く内定を出すかが勝負」とも。採用試験も、経団連が指針としている六月一日解禁より早く行うという。

 

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