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母校の統合、問題提起 伊東商高生の情報誌が反響

母校の統合問題を特集したフリーペーパーを発刊した生徒たち=伊東商高で

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 伊東商業高校(伊東市)の生徒が、県立高校再編で二〇二三年度に予定されている伊東商と伊東高、同校城ケ崎分校の統合問題を無料情報誌「伊商魂(いしょうだましい)」で特集し、伊東商OBや市民の反響を呼んでいる。地元の関心事に焦点を当て、他校の校長らにまで取材した積極的な姿勢や、広告取りまでこなした生徒たちの情熱が高い評価を得ている。

 発刊したのは、伊東商総合ビジネス科三年の六人。班ごとで進めるグループ学習授業の年間課題として取り組んだ。県教委が県立高校再編方針の第一弾として一七年十一月に発表した三校の統合計画について、班リーダーの小柳優華さん(18)は「計画を漠然としか知らない人が多いと感じた」といい、「現役の生徒に加え、OBらにももっと知ってもらおうとフリーペーパー発刊を思いついた」と話す。「伊東商業の良さを残してほしい」という思いを込め、伊商魂と命名した。

 昨年十月の創刊号は、主に伊東商関係者の声を集めた。川口喜弘校長や副校長、教頭、生徒会長に取材して統合に対する考えを聞いた。OBの座談会も企画し、「伊豆半島唯一の商業系高校として残してほしい」などと母校への思いを語ってもらった。

 今年一月中旬に発行した第二号には、伊東高の成田優校長、同校城ケ崎分校の三枝美保子副校長に話を聞き、統合を知った時の心境や、統合後の新高校に望むことなどを掲載。統合の相手校にまで取材を広げたことから、関心を持つ読者が大幅に増えた。

 生徒らは「第二号を出そうと考えた時に、相手校の思いも聞く必要があると思った」と説明。両校に足を運び、生徒や教員らから「(まだ決まっていない)新しい校名や校舎の場所が気になる」「仕方がないことだが、長年勤務しているので寂しい気持ちが強い」といった本音を引き出した。

 伊東商OBで市内の白岩運輸社長の白鳥宏明さん(58)は「相手の高校に出向いて話を聞いたことは周りでも話題になっている。積極的な姿勢は社会人になっても役立つはず。頼もしい後輩たちがいてうれしい」と絶賛する。

 それぞれ、三千部ずつ発行し、伊東商OBが営む企業や飲食店などに置いて配布。市の協力も得て回覧板を活用し、広く市民に目を通してもらっている。ビジネスを学ぶため、情報誌に掲載する広告の料金も生徒が集めた。OBに営業をかけて一社千円ほどを集め、一号あたりの発行費用の三万円を賄った。

 川口校長は「地元で関心がある高校統合を題材に広告費を募って発行したのは、商業高校の生徒らしいアイデア」と評価。三月に卒業を控える生徒らの発行は第二号が最後となるが「統合について何が焦点になっているのか知ってもらえるよう、後輩にもフリーペーパーを続けてほしい」と願っている。

(中谷秀樹)

 

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