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東海本社 中日懇話会

第443回 情報通信コンサルタント・「企」代表 クロサカ タツヤさん 「5Gでビジネスと社会はどう変わるのか」

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 第四百四十三回中日懇話会が二月十七日、浜松市中区のグランドホテル浜松であった。情報通信コンサルタント・「企(くわだて)」代表のクロサカタツヤさんが、今年から国内で導入が始まる第五世代(5G)移動通信システムを題材に「5Gでビジネスと社会はどう変わるのか」のテーマで講演した。

 5Gは私たちが今、スマートフォンで使っている4Gの単純なアップデートではない。大容量化や低遅延化、低消費電力化などが宣伝されるが、このうち一つでも満たせば5Gと言っていいのがポイントで、低遅延化だけに焦点を当てた5Gもあり得る。つまり、ユーザーの要望に対応できる柔軟性の高さが特徴だ。

 これまでは通信事業者のインフラによるサービスだったが、5Gではユーザー企業が果たす役割が大きくなる。企業が持つ消費者の情報があれば、より質の高いサービスが提供できる。通信事業者任せでは成り立たず、企業によってけん引されていく。

 一方で、5Gは電波が届きづらく、つながりにくいとも言われる。高い周波数帯のため、ガラスなど街のあらゆるものに電波が遮断されてしまうからだ。使い勝手のいい周波数帯は4Gで使っている。海外では、室内や街路灯に5Gの基地局を設けるアイデアが出ている。

 5Gの初期的なサービスの一つはゲームだと予想されている。スマホゲームに課金する人は月に何万円も払う。しかし、今でも映画やゲームは楽しめるので、「4Gで良くないか」と5Gへの幻滅期が訪れる。大事なのは、幻滅期をチャンスと考えること。期待が低い中で地に足をつけて準備をすれば、間違いなく先に進める。3Gでも4Gでもそうだった。

 4Gの時代はデジタル世界の窓から中をじっと見つめているようだったが、5Gはサイバースペースの中に自分が入っていくようなイメージ。今までの個人情報保護よりもはるかに高いレベルの信頼性の構築も必要になる。

 くろさか・たつや 1975年生まれ。東京都出身。慶応大大学院修士課程修了後、三菱総合研究所で情報通信事業のコンサルティングや政策調査・推進プロジェクトに従事。2008年「企」を設立し、代表取締役として経営戦略や事業開発などのコンサルティング、官公庁プロジェクトの支援などを行っている。近著に「5Gでビジネスはどう変わるのか」がある。

 

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