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東海本社 中日懇話会

第440回 経営コンサルタント 田中 雅子さん 「新しい時代を切り拓(ひら)く組織経営」

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 第四百四十回中日懇話会が十一月二十一日、浜松市中区のホテルコンコルド浜松であり、経営コンサルタントの田中雅子さんが「新しい時代を切り拓(ひら)く組織経営」と題して講演した。

 日本中を盛り上げたラグビーワールドカップでは「ワンチーム」が流行語にもなったが、このラグビー日本代表の姿こそが新しい時代を切り拓く鍵になる。代表メンバーは日本人のみではなく多国籍で構成されており、これは経営に置きかえると「ダイバーシティーチーム経営」だ。これからの時代は年齢や性別、文化、障害の有無にかかわらず多様な人たちが経営に参加することが重要だ。

 戦後すぐの日本は、物資が不足し、国内市場で売り手である企業が優位な状況だった。そのため、強力なトップダウンを発揮できる「ピラミッド型」の構造が「勝てる」組織だった。

 しかし、テクノロジーの急激な進化により物が余る時代になり、買い手優先の市場に変化した。顧客をより満足させる付加価値のある商品をつくるには、多様な人をつないでマネジメントする必要がある。

 「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング(山口市)は、二〇〇一年ごろのフリースブームの後、次の商品をどうするかが課題だった。私は〇四年に入社したが、来店の七割が女性だったことからウィメンズ商品の強化を訴えた。

 まず始めたのは商品会議における女性比率を上げることだった。それからは、分厚くて高かった冬用肌着を改善してヒートテックを開発したり、硬くて乾きにくかったジーンズを動きやすいスキニージーンズに改良したりして、数々の大ヒット商品が誕生した。

 店舗経営では、スタッフがたたみ直さなければならなかった商品の陳列方法を、ハンガーにかける方式にすることで労働時間を短縮できた。女性店長の離職率が大幅に下がり、ベビーカーが入りやすい店舗形態にするなどのアイデアが生まれた。

 時代の転換点である今、同時に組織経営のあり方も問われている。社員一人一人がやりがいを持ち、さまざまな課題を解決していくことが重要だ。

 たなか・まさこ 1968年生まれ。浜松市出身。慶応大大学院法学修士課程、経営学修士課程修了。2004年、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング(山口市)に入社し、数々の全社プロジェクトを企画して同社の売り上げを急成長させる一翼を担う。10年、「田中総研」を設立。著書に「日本一の『実行力』部隊ユニクロで学んだ『巻き込み』仕事術」などがある。

 

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