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東海本社 中日懇話会

第436回 商品ジャーナリスト 北村 森さん 「地域発ヒット商品を創るには」

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 第四百三十六回中日懇話会が七月二十二日、浜松市中区のオークラアクトシティホテル浜松であった。商品ジャーナリストの北村森さんが「地域発ヒット商品を創るには」と題して講演した。

 毎日のように、製品やサービスを自腹で購入して、触れている。商品が単に売れているというだけではなく、そこから何が言えるのか、お話ししたい。逆風であることを環境のせいにしたら終わりです。

 このビニールの折り畳み傘、いくらだと思いますか。一万五千百二十円します。でも、増産をかけてもずっと品切れです。ビニールの折り畳み傘はこれまでなかった。車社会の浜松と違い、電車通勤の首都圏では微妙な雨のときに便利です。

 今は「すごく欲しい」という人と、興味がない人とがはっきり分かれる商品が多い。欲しい人が一万人いたらもうかるビジネスモデルがある。これがまさにそれです。

 作ったのは東京の「ホワイトローズ」。ビニール傘を最初に開発したところです。ビニール傘は数百円で買える。安売り競争になったとき、やり方は二つしかない。そこで戦うか、付加価値のある商品を作るか。どちらも正解なんです。ただ、ぶれちゃうと良くない。

 マーケティングの研究者が「消費者の意見を聞いて」とよく言うけど、消費者に欲しいものを聞いて作って売れるなら、全員がヒットメーカーですよ。ところが、消費者は本当に欲しいものを言葉にすることはできない。メーカーが「こんな商品はどう」って出したときに、「そうそう、これこれ」となる。消費者に聞いても「ビニールの折り畳み傘が欲しい」という答えはなかったでしょう。企業から球を投げてあげないといけない。

 きたむら・もり 1966年生まれ、富山県出身。慶応大法学部卒。92年日経ホーム出版社(現日経BP)入社。2005〜08年に日経トレンディ編集長を務めた後、商品ジャーナリストとして独立した。サイバー大学専任教授も務め、専門はマーケティング、ブランドマネジメント。著書「途中下車」はNHKでドラマ化された。18年から本紙生活面でコラム「北村森のモノめぐり」を連載中。

 

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