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東海本社 中日懇話会

第435回 人工知能研究家 大西 可奈子さん 「効果的なAI活用を支える“発想力”」

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 第四百三十五回中日懇話会が六月二十八日、浜松市中区のホテルコンコルド浜松であった。人工知能(AI)研究家の大西可奈子さんが「効果的なAI活用を支える“発想力”」と題して講演した。

 世の中にAIはあふれているが、明確な基準や定義はない。複雑な動作や難しい計算をすることではなく、教えた以上のことができるコンピューターをAIと呼べる。その技術の一つに、大量のデータからパターンやルールを自動で抽出する「機械学習」がある。

 AIは音声認識や対話、音声合成システムなど、一つ一つが異なる作り方をされていて、組み合わせることで機能する。例えば、囲碁ができるAIは囲碁しかできない。機械学習の命はデータであり、企業が持つデータをデジタル化して保存しておけば、将来AIに活用することができる。

 AIで解決したい課題は業種や会社によってばらばら。AIエンジニアを連れてくればいいというわけではなく、その道に精通した人にしか分からない深い知識や経験も必要になる。

 AIは翻訳やデータ分析は得意な一方、対話が苦手。正解を一つに決められないものはAIに向いていない。得意なことと苦手なことを知って課題に向き合うことが重要だ。また、コストを検討せずに導入に走ると、費用対効果が見合わずに断念するケースもある。どれくらいの精度を求めるかで金額は変わるので、早い段階で試算するべきだ。

 AIの台頭で完全になくなる仕事はないだろう。ただ、AIが得意な分野の仕事は形が変わる。作曲したり絵を描いたりするクリエーティブな仕事もできる。AIの活用には発想力が大事。身の回りのデータを見返してみて効果的に活用をしてみてほしい。

 おおにし・かなこ 1983年生まれ。愛媛県出身。お茶の水女子大大学院人間文化創成科学研究科博士後期課程修了。博士(理学)。2012年、NTTドコモに入社。研究開発部門から16年に情報通信研究機構(NICT)に出向。18年にNTTドコモに帰任し、自然言語処理、特に対話に関する研究開発に取り組む。著書に「いちばんやさしいAI<人工知能>超入門」がある。

 

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