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東海本社 中日懇話会

第414回 城南信用金庫顧問 吉原 毅氏 「原発ゼロで日本経済は再生する」

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 第四百十四回中日懇話会が九月十三日、浜松市中区のホテルコンコルド浜松で開かれ、城南信用金庫(東京都品川区)顧問の吉原毅さんが「原発ゼロで日本経済は再生する」と題して講演した。

 二〇一〇年十一月、城南信金理事長になり、直後に東日本大震災が起こった。われわれの仲間のあぶくま信金(福島県南相馬市)は、原発事故で人が住めなくなり、営業地区の半分がなくなった。

 なのに事故を起こした東電は誰も謝らない。経産省も政治家も謝らない。一部を除くマスコミは、電力会社などからの広告収入が切られると困るので、原発が必要というリーク記事を書く。日本はこんな国だったのかとぞっとした。

 金融機関なのでデータを基に考えてみた。原発は安全でコストが安く、無限という触れ込みだが、世界はまったく違う方向に向かっている。韓国も台湾もベトナムも原発を相手にしていない。中国は自然エネルギー最大の大国になった。中国メーカーの風力発電や太陽光が各国で使われているから、世界では自然エネルギーの発電能力が原発の二倍になっている。

 山を削って太陽光発電が造られると、景観が悪化するという指摘もある。農地を使うというのが私の提案だ。農地にパイプを立て、空中三メートルに細長いパネルを取り付ける。三分の一の光を遮り、三分の二の光が地面に注ぐ。実験では、農作物も少し光を遮った方が収穫量が増えるという。

 千五百平方メートルの農地で太陽光発電をすると、だいたい年百七十万円の売電収入がある。年収五百万円だった兼業農家が年収五千万円になるのも夢ではない。すると、都会の若者が帰ってきて地域に活気が生まれる。

 日本は年二十五兆円を払って海外から化石燃料を輸入しているが、このお金が日本の農村にかえってくる。世界も助かる。世界中がエネルギー自給国になれば、資源を巡る戦いがなくなる。米国が中東で戦争を起こしたり、日本が自衛隊を派遣したりする必要がなくなる。

 よしわら・つよし 1955年生まれ、東京都出身。慶応大経済学部卒業後、城南信金に入職。理事・企画部長、常務理事などを経て2010〜15年に理事長。東京電力福島第一原発事故の直後、同信金は脱原発を宣言。12年11月、脱原発に関する情報を発信するシンクタンク城南総合研究所を設立し現在、所長を兼務する。

 

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