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浜松まつり

白熱、プライド懸け 糸切り合戦 

糸切り合戦で「オイショ」の掛け声に合わせ糸を引く各町の若衆ら=浜松市南区の凧揚げ会場で

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 ギリギリ、ギチギチ…、絡み合った糸がきしむ。「オイショ、オイショ」の掛け声で糸を引いたり出したり。町のプライドを懸けた糸切り合戦が凧揚げ会場で繰り広げられた。

 風にあおられる大凧を操るのに苦しんだまつり衆。合戦が始まったのも、ようやくこの風に慣れてきた午前十一時ごろだった。

 ひときわ目を引いたのは、最大で八町がしのぎを削った戦い。東区の中田町「中田組」ら三町で始まった合戦はどんどん町数が増え、三十分がたとうとしていた。

 「なかなか切れんのう」。町衆同士が顔を見合わせにやりと笑った。「引け、引け−!」。勝負をつけようと、若衆らが糸を持って全力で走り、糸の摩擦を大きくし始めた。長引く戦いに疲れの色をにじませる彼らを、子どもらがラッパや太鼓で鼓舞した。中区の茄子(なすび)町「茄組」は、片橋結翔(ゆいと)ちゃん(2つ)の成長を願い参戦。途中で切れてしまったが、父大輔さん(29)は「十分に揚がった」とたたえ、「名前の通り、人と人とのつながりを大事に大きく羽ばたいて」と願った。

 電線に合戦中の糸が触れたり、落下してきた凧が直撃しそうになったり。激しい戦いはとどまるところを知らない。体をぶつかり合わせ、顔を真っ赤にして糸を引く地上と裏腹に、凧は青空で悠々と舞う。

 開始から一時間も熱戦を繰り広げたのは中田組だった。和田隆哉(りゅうや)ちゃん(1つ)と瞬哉ちゃん(八カ月)の連名の初凧だ。組長を務めた鈴木統三(のりみつ)さん(47)は「風が強かったので糸目を工夫した。でもとにかく若衆もがんばったよ」と声をからしながら笑った。 

(相沢紀衣)

 

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