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NIE最前線 教育に新聞を

未来を切り開く力 養う 小学社会の「調べ学習」

教育出版の小学社会3・4(下)に登場する「安全なまちづくり新聞」

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 今回は小学校の社会の教科書に「新聞」がどう取り上げられているか見てみましょう。静岡県で使われている社会の教科書は、教育出版と東京書籍です。

 教育出版を例にすると、四年生の四月から五月にかけて、二十二単位時間をかけて学ぶ「安全なくらしとまちづくり」という単元があります。

 安全なくらし。交通事故や事件がなく、火災を防ぎ、地震などの災害への備えが行き届いた生活。教科書には交通事故現場や火災現場、東日本大震災や阪神大震災の被害を伝える写真が掲載されています。東海地震についての記述もあります。

 ここでは調べ学習を体験します。交通事故を防ぐために、学校の周囲にはどんな設備があるか、出かけて行き信号機や横断歩道、標識やスクールゾーンなどを調査します。

 警察署や交番の警察官が交通事故が起きないように、事件にあわないようにどんな仕事をしているのか、出かけて尋ねたり、学校に来てもらって話してもらったりします。子どもの登下校を見守る自治会、危険を感じたときに逃げ込めば助けてもらえる「子どもSOS」のような地域の取り組みについても学びます。

 消防署についても火災発生の連絡から消火活動までの流れを理解し、起きてしまった火災にどう対応しているのかを知るだけでなく、火災を防ぐためには消防署や地域の人たちでどんな取り組みが必要なのか考えます。

 学校や地域の消防設備、さらに消防署へ出かけて行く学校もあるでしょう。どうして消防士になったのかインタビューもできます。

 最後は地震。この二十年ほどの間に起きた大きな地震を調べたり、市や地域が地震に備えてどんな取り組みをしているか調べたりします。教科書には「静岡市の防災計画」が子ども向けにわかりやすく載っています。災害時の連絡方法を家族で話し合っておくこと、飲料水や食料の用意、防災訓練への参加などを盛り込んでいます。

 「安全なくらしとまちづくり」の仕上げが「安全なまちづくり新聞」。警察や消防、あるいは地域の人たちから聞いたこと、調べたことを自分たちで新聞にまとめます。

 例えば、どうして交通事故はなくならないのか、なくすためにはどうすればいいのか。子どもの問題意識が引き出され、どう解決していくべきか自分なりの考えをまとめます。

 新聞なので、出来事を速く正しく伝え、人々が知らないことや気付いていないことを記事にして人々が考えるきっかけをつくるという新聞の役割を考えます。また記事を書くためにどのような工夫すればわかりやすい記事になるのかも考えて紙面を作り、出来上がったら発表します。

 小学校の社会の特色は、社会の変化に対応できる人間を育て、課題を乗り越え、未来を切り開ける力を育てることです。そのために主体的に学ぶ意欲や能力を身に付けていくことです。お父さん、お母さん。昔の授業とはだいぶ違うでしょう?

(編集局次長・栗林茂)

 

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