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静岡経済 特集

けいざい夏期講習(5) SDGsとESG投資

◆17色のバッジの意味は?

浜松市職員が胸元に着けているSDGsのバッジ=市役所で

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 ふーちゃん 企業や役所の人がカラフルなバッジを着けているのを見かけるけど、ブームなの?

 うな博士 どんなデザインかな?

 ふー 十七色の丸いルーレットみたいなやつ。

 博士 それはSDGs(エスディージーズ)だね。英語の「Sustainable Development Goals」の略で、日本では「持続可能な開発目標」と呼ばれているよ。

 ふー 聞いたことがあるような気がするけど、言葉が難しいね。

 博士 ものすごく簡単に言うと、「世界から貧困や差別をなくし、自然環境に気を配りながら社会を発展させて、誰もが豊かに住み続けられるようにしよう」といった感じかな。

 ふー 平和を願うジョン・レノンの歌「イマジン」みたいだね。誰が決めたの?

◆「世界に貢献」決意の証しだよ

 博士 四年前の国連サミットで、日本を含む世界中の国々が、二〇三〇年までに実現しようと約束したんだ。十七の「ゴール」と、さらに細かな百六十九の目標を定めているんだ。

 ふー それが企業や役所とどう結び付くの?

 博士 SDGsは政府や国際機関だけじゃなくて、企業も主人公の一人とされるよ。コンビニの弁当を作りすぎて捨てたり、自動車工場からごみをたくさん出したりしたら、ふーちゃんはどう思う?

 ふー 食べ物がなくて困っている人に悪いし、地球を汚しちゃうよ。大きな企業ほど責任感が求められるね。でも、貧しい国に物を送ったり、自然保護のために植林をしたりする活動は以前からあるよね?

 博士 大事なことだけど、企業はお金を稼ぐ組織だから、単なる慈善事業だと長続きしないかもしれない。「持続可能」にするにはビジネスとの両立が必要なんだ。例えば、ヤマハ発動機は途上国で二輪車の整備士を積極的に育成している。サービスの質が良ければ製品を買う人が増えるし、同時に雇用を新たに生み出して人々の生活に貢献できる−という発想だね。

 ふー SDGsに取り組む企業は増えているの?

 博士 そうだね。SDGsに熱心だと「お金を出して長く応援したい」という人も増える。手法の一つとして注目されているのが「ESG投資」だよ。

 ふー イーエスジー?

 博士 英語のEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の頭文字だよ。環境や社会への配慮や、不祥事を防ぐ社内の仕組みがしっかりしているかを見極めて、投資家が企業にお金を出すんだ。ESGを大事にしていれば、良い印象が広まって製品やサービスが売れ、業績が悪化する心配も少ないはずだからね。

 ふー もしSDGsやESGの考え方を大切にしないと、どうなるの?

 博士 米国の電力会社PG&Eが今年、経営破綻したんだけど、原因は大きな山火事だった。自社設備の不良で被害が広がり、巨額の損害賠償を求められたんだよ。企業活動を長く続けるには、厳しい目が注がれていることをイマジン(想像)しないとね。バッジは飾りじゃないんだ。

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