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静岡経済 インタビュー

2020年 こうみる 河合楽器・河合弘隆会長兼社長

◆「SK」さらに進化を

「シゲルカワイを進化させ続ける」と話す河合楽器製作所の河合弘隆会長兼社長=浜松市中区で

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 河合楽器製作所の河合弘隆会長兼社長(72)は、国内外で好調な販売が続くグランドピアノの旗艦モデル「シゲルカワイ(SK)」について「進化を遂げ、大きな存在になった」と語り、さらなる進化と拡販への意気込みを語った。

 −昨年はSKの発売二十周年だった。

 開発施設を備えた竜洋工場(磐田市)ができたのが一九八〇年。トップブランドに追い付け、追い越せでやってきた流れを変え、新たな方向でピアノを造り始めた。その年のショパンコンクールを訪れた際、滋社長(当時)に「あのステージにわれわれのピアノを載せよう」と言われ、努力を重ねて八五年に実現した。

 九九年にSKを発売するまでには、相当な技術の積み重ねができていた。発売からは二十年だが、八〇年から見れば四十年になる。これからも進化を目指して努力を続けていかなければならない。

 −SKは熟練職人の手作り工程や値引きをしない営業方針が特徴的だ。

 商品が悪ければ値崩れを起こすが、この方針でずっとやれている。支持を広げられたのは、音楽家たちが従来のピアノに物足りなさを感じていたからだろう。

 −昨年の経営環境を振り返ると。

 大きな出来事の一つは消費税増税。増税前に駆け込み需要があり、反動減は今も続いている。もう一つは米中貿易摩擦などの国際問題。今まで拡大基調にあった世界経済が不透明になってきた。状況は元には戻らず、しばらく厳しい時代が続くだろう。

 −楽器市場の動向は。

 中国は順調で、今後も伸びる。(資本・業務提携する)パーソンズ・ミュージックの工場と自社工場で、需要が旺盛な電子ピアノの生産拡大を進めている。北米は米国の南部に力を入れている。北部に比べて経済活動が活発だ。中華系の人が多く住む地域でもあり、中国市場で名が売れているおかげで需要が結構ある。

 −欧州はどうか。

 学校など公共関係に力を入れ、伸びている。(SKを弾く著名ピアニストの)ミハイル・プレトニョフさんが毎週のようにコンサートを開いており、彼が広告塔のようになってアコースティックピアノも売れている。

 −特に力を入れている地域は。

 インドネシアだ。日本で六十年前に始めた音楽教育の再現を狙っており、今は数千人の生徒がいる。生活水準が向上してピアノに憧れを持つようになり、親が好んで子に受けさせるようになってきた。イスラム教の国でここまで流行するとは思わなかった。先生が足りないことが課題だ。

(聞き手・鈴木啓紀)

 

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