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静岡経済 インタビュー

2019年 こうみる 河合楽器・河合弘隆会長兼社長 

◆東南アジアにも力

「カワイを100年ブランドにするのが私の責任」と語る河合楽器製作所の河合弘隆会長兼社長=浜松市中区で

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 河合楽器製作所の河合弘隆会長兼社長(71)は、ピアノの販売拡大が続く中国に加え、東南アジアの市場開拓を進める方針を示した。新たな中期経営計画を策定する二〇一九年は、米中貿易摩擦をはじめ国内外の課題に対応する必要性を強調した。

 −昨年の浜松国際ピアノコンクールでは、カワイのピアノ「SK−EX」を選んだ奏者が二大会連続で優勝を果たした。

 大変うれしい。浜コンは公平性や透明性、周囲の協力姿勢を考えても世界一。一流の出場者がこのコンクールを目指して集まるようになった。

 −「カワイのピアノは一音弾いただけで分かる」と入賞者が話していた。

 一九八〇年に竜洋工場(磐田市)を造った際、それまでに築いてきたものをベースに新しいピアノ作りを始めた。四十年近く積み上げてきた成果だ。

 −国内市場の状況は。

 ピアノの販売と教室などの教育事業に集中し、力を維持している。音楽教室のピアノコースも前年同期比で微増と健闘している。

 −海外市場は。米中貿易摩擦の行方が心配されるが。

 中国はアコースティックピアノに電子ピアノが加わって伸びている。ただ、われわれは中国市場ではマイナー。販売を託すパートナーと市場獲得の努力をしていく。今後は、タイやインドネシアなどの東南アジアにも力を入れていく。

 −一九年三月期で終了する中期計画の手応えと、次期の基本方針は。

 想定通りにいくのではないかと期待している。ピアノが好調で、非楽器部門も自動車関連が伸びている。次期も、全く新しいことを始める予定はない。一番の問題は国際情勢の不安定さ。日常的に何が起こるか分からない。

 −消費増税が控えている。

 影響はあるだろう。ただ税率が8%に上がった時も落ち込みはそんなに長くは続かず、半年ぐらいで収まった。幸い、国内市場だけでなく他国の市場が伸びてきているので、カバーし合えればいい。

 −(音響機器メーカーの)オンキヨーとの資本提携を昨年解消した。業務提携は続いているが、今後の関係性は。

 協業してきた電子ピアノは技術的に他社の後塵(こうじん)を拝してきた部門。オンキヨーと組むことで、自信を持って市場に割って入ることができた。付き合い方は今まで通り変わらない。

 −今年で社長に就いて三十年になる。

 毎日、無我夢中でやっている。若い人が期待通りに育ってくれているが、三十年を節目だと思ったことはない。振り返れば三十年たっていた、というだけだ。

 −二七年には創業百年を迎える。

 「カワイを百年ブランドにしよう」と繰り返し言ってきた。ピアノメーカーは百年が一つの区切り。世の中を見ても、創業家が三代続いている会社は少ない。そういう意味でも百年に到達してブランドを確立したい。それが私の責任だ。

(聞き手・鈴木啓紀)

 

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