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静岡経済 インタビュー

2019年 こうみる 静岡銀行・柴田久頭取

◆成長分野に手厚く

「国内の景気は決して悪くない」と語る静岡銀行の柴田久頭取=静岡市清水区で

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 静岡銀行の柴田久頭取(55)は、成長分野の相談業務に経営資源を手厚く配分するため、行員の配置の見直しや現金自動預払機(ATM)の削減を進める考えを示した。スルガ銀行の不正問題を受け、投資用不動産融資の取り扱いを慎重にしたことも明らかにした。

 −昨年末から株価の動きが不安定だ。二〇一九年の景気動向をどうみるか。

 国内、県内企業の景気は決して悪くない。政治や海外の出来事に振り回されているが、業績が激変しているわけではなく、為替水準も比較的安定している。

 消費増税、人手不足、米中貿易摩擦、新興国の通貨安など、先行きへのさまざまな不安が全体の重しになっている。ただ、急激に円高に振れたり、消費が急に落ち込んだりしない限り、経済が転がるように落ちるとは受け止めていない。

 −中期経営計画(一七〜一九年度)の二年目の評価は。

 折り返しとなる一八年九月中間期までは順調だったと思う。計画に掲げた収益、人、チャンネル(取引経路)の構造改革にも着手し、手応えを感じている。中間決算は特殊要因があったものの、有価証券の運用益が前年から大幅に増え、店舗の貸出金利息や相談業務などの手数料も軒並み前年を上回るなど、各部門の頑張りが数字に現れた。

 −低金利の環境が続く中、どんな分野で収益を上げていくか。

 顧客の需要は預金や貸し出しから相談業務に移ってきている。相続・事業承継や合併・買収、業績改善などのニーズにきめ細かく対応したい。そうした業務が担える行員を育てて手厚く配置すれば収益は上がる。「魚影の濃い」分野に経営資源を傾斜配分したい。

 −成長分野に集中するために必要な効率化をどう進めていくか。

 店舗網は維持しながら、行員を大きな店に集約し能力を引き上げる取り組みを昨年、試行的に五地域でやった。一九年はさらに広げていく。来店者数が減少する中、ATMの台数をもっと減らし、ATMの機能も紙幣の対応だけにするなど絞り込みたい。

 −一八年はスルガ銀の投資用不動産を巡る不正融資が問題に。静岡銀も首都圏で収益を上げている分野だが、対応は。

 問題発覚後、スルガ銀から融資を受けられなくなった神奈川、東京の不動産業者が、顧客のローンを取り上げてもらおうとわれわれにも接近してきた。不法業者の案件に飛び付かないように取扱店舗を三店舗に限定し、研修を受けた行員しか扱えないようにした。借り手本人に収入証明の原本を提出してもらうなど、慎重な融資方法に変えた。リスク案件が入って来ない態勢に変えたという点では、学ぶべき点が多かった。

 −スルガ銀と統合する可能性は。

 地域、顧客、従業員、株主の四者すべてが喜ぶ統合なら排除しないが、皆が満足する案件でなければ見送らざるを得ない。

(聞き手・伊東浩一)

 

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