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天竜区の灯籠、十津川に帰郷 廃仏毀釈後150年ぶり

灯籠の前で十津川村の関係者と話す柴田宏祐さん(右)=浜松市天竜区懐山で

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 国重要無形民俗文化財「懐山(ふところやま)のおくない」で知られる浜松市天竜区懐山の泰蔵院に奉納されていた灯籠が、もともとあった奈良県十津川村武蔵地区におよそ百五十年ぶりに返還された。明治期に仏教を排除した「廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)」で流出したという。村関係者が十一日、泰蔵院を訪れて灯籠を引き取り、感謝の意を伝えた。

 灯籠は一対で、青銅で造られ、高さ七十センチほど。市無形民俗文化財保護団体連絡会事務局長の柴田宏祐さん(77)が以前に住んでいた北区引佐町の家の屋根裏で引っ越しの際に見つかった。たどり着いた経緯は不明で、三年前に泰蔵院に奉納し仏前に飾っていた。

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 灯籠には、かつて武蔵地区にあった光明寺のものと示す刻字があり、流出を知った村関係者の要望もあって返すことにした。

 明治の廃仏毀釈は全国に広まり、十津川では村内に五十四あった寺がすべて壊されるほど徹底されたというが、光明寺の仏像は難を逃れ、後に建てられたお堂にまつられた。灯籠は再び仏像の脇に置く。

 地区総代の尾中修さん(81)は無傷で残っていたことに感謝し、「夢のような気持ち。村の人にとってもありがたい」と話した。柴田さんも「寺がつぶされる中、残っていたのは不思議。村の皆さんが喜んでくれたら」と応じた。

(島将之)

 

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