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甲賀の薬業、山伏との関わり知って 企画展でお札など紹介

山伏のお札配りと売薬のつながりを示す資料や、神仏像の掛け軸などが並ぶ企画展=甲賀市くすり学習館で

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 甲賀市で盛んな薬業のルーツが、山伏にあることを解き明かす企画展「山伏の祈りとくすり」が、同市甲賀町大原中の市くすり学習館で開かれている。来年三月二十九日までで、入館無料。

 甲賀では中世から近世にかけ、飯道山を中心に修験道が栄え、山伏の勢力は北は東北から南は九州まで及んでいたといわれる。山伏たちは多賀大社(多賀町)や朝熊岳金剛證寺(あさまだけこんごうしょうじ)(三重県伊勢市)に所属。お札配りや寺社の修理の勧進に携わり、お金を集める代わりに薬を置いて回った。

 明治期の神仏分離で山伏のお札配りは禁止されたが、配札先はそのまま配置売薬の得意先に。山で修行し、薬草に通じていた山伏たちの薬は、時代が変わっても「よく効く」と人気があったという。現在も甲賀市内には、約五十人の配置売薬業者がいる。

山伏が配った多賀大社などのお札=甲賀市くすり学習館で

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 企画展では、山伏が配ったお札や、配札先に持ち歩いて祈祷(きとう)に用いたとみられる小型の法具、珍しい折り畳み式の修法壇など、約八十点を展示。多賀明神像や金剛證寺の本尊・虚空蔵(こくうぞう)菩薩像の掛け軸を拡大した壁掛けも目を引く。

 長峰透館長は「これだけの資料を一堂に公開するのは初めて。薬業の礎(いしずえ)が山伏の活動にあったことを目の当たりにしてほしい」と話す。

 月曜(祝日の場合は翌火曜)と年末年始は休館。十一月二十三日午後二時から、山伏の子孫で薬学博士の眞岡(さなおか)孝至さんの講演「甲賀の山伏と薬業」、二月八日午後二時からは、長峰館長の展示解説がある。 (問)くすり学習館=0748(88)8110

(築山栄太郎)

 

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