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水上バイク暴走、対応苦慮 高島・白鬚神社の湖中大鳥居 

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 琵琶湖上にそそり立つ白鬚(しらひげ)神社(高島市鵜川)の湖中大鳥居の周囲を、水上バイク利用者が轟音(ごうおん)と水しぶきを上げて走り回ったり、鳥居をくぐったりする行為が横行している。鳥居周辺の航行は規制されていないものの、鳥居を傷付けたり、サーフボードの上に立ってパドルで漕(こ)ぐ「SUP」による湖上参拝客と接触事故を起こしたりする危険性があり、地元住民が県に相談している。県は巡回監視の強化や、チラシ配布などの啓発活動に取り組んでおり、「改善しなければ規制の検討をせざるを得ないが、まずは『思いやり航行』をお願いしたい」と訴えている。

 文化庁の「日本遺産」に登録されている白鬚神社の湖中大鳥居は、会員制交流サイト(SNS)などを通じて、写真映えするスポットとして近年有名になり、観光客が増加。それに伴って、主に県外からの観光客が、鳥居付近を水上バイクで轟音や水しぶきを上げて航行する様子が、頻繁に見られるようになった。

 同神社の梅辻春樹宮司は「多い時には、10台ぐらいが一度に走り回っていたこともある。湖上からの参拝だとしても、鳥居付近は神域であることを認識してほしい」と苦言を呈す。

 県の「琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例」では、住宅街近くなどの指定水域では、騒音防止などのため水上バイクなどの航行を禁止・制限しており、罰金規定もある。神社周辺を新たに指定水域とすることもできるが、担当者は「規制水域を示す黄色いブイを設置することになるので、せっかくの景観を損なってしまうのでは」と懸念する。

白鬚神社の鳥居の近くを航行する水上バイク=高島市鵜川で(県提供)

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 県は8月から、同神社周辺で啓発チラシの配布を開始。水上バイクを係留したりする近隣のマリーナでは、県の呼び掛けに呼応して自前の看板を設置するなど、協力の輪が広がっている。

 県の担当者は「すぐに規制するのではなく、まずは利用者の常識に訴えて、マナーを守ってもらえるよう、できる限り呼び掛けていきたい」と話している。

◆マナー違反、全国的にも問題

 水上バイクでのマナー違反は、全国的にも問題となっている。

 琵琶湖東岸の彦根市松原町では、条例で規制するのではなく、地元自治会の要望を受けた市が昨年から、駐車場となっていた市有地を封鎖し、水上バイク利用者を締め出す対応をとっている。

 白鬚神社と同様に、海上に鳥居が立つ広島県の厳島神社でも、周囲で水上バイクのマナー違反が横行。ただ、船などによる海上からの参拝は昔から行われていることもあり、航行の規制は行っていない。

 そこで、今年に入って水上バイクの愛好家らでつくるNPO法人「パーソナルウォータークラフト安全協会」と地元観光協会など関係団体が、ルールを作成。宮島の100メートル以内は時速8キロ以下で徐行し、周辺では停泊しないように求めている。

 罰則はないが、観光協会の担当者は「今夏は以前に比べて台数が減っているように思う。一定の効果はあるのでは」と話している。

 (芳賀美幸)

 

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