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データサイエンス学部の人気沸騰 志願者増加数で滋賀大が国公立大トップ

竹村学部長の講義を受ける学生たち=滋賀大で

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 滋賀大が、全国の受験生の人気を集めている。本年度の入試では志願者が激増。駿台教育研究所がまとめた「志願者の増加数が多かった大学」ランキングで、全国に179ある国公立大の頂点に立った。飛躍を支えたのは、2017年に新設したデータサイエンス(DS)学部だ。少子化が進み各大学が学生獲得に奔走する中、多くの学生を引きつける滋賀大DS学部の魅力を探った。

 本年度の志願者数が五千三十七人と、昨年度より千百四十五人増えた滋賀大。中でもDS学部の増加率は一・五倍増と際立った。

 DS学部が注目される背景には、情報化社会の急進がある。膨大なデータを扱える人材の需要が高まる一方、これまで国内の大学には統計学を専門に扱う学部がなかった。

 文部科学省がDS教育の強化を要請する中、滋賀大は国内で初めてデータ分析の専門家「データサイエンティスト」の育成に特化したDS学部を創立した。続いて一八年には横浜市立大、今年四月には武蔵野大がDS学部を創立。ほかにもDSコースなどを設ける大学も相次いでいるが、竹村彰通DS学部長は「国内初というメリットで、他大学とは大きな差がある」と自信を見せる。

 国内で統計学や情報学を専門にする教員が少ない中、滋賀大は第一線で活躍する研究者をいち早く集めた。「競合する大学も出てきたが、滋賀大DS学部には幅広い分野のパイオニアが集結している」と竹村学部長は力を込める。

 DSの専門家が集う滋賀大に注目するのは、学生だけではなかった。データの活用に悩む企業や自治体などからの研究依頼が後を絶たず、連携する団体は百以上。金融や製造業、サービス業など、分野はさまざまだ。

 共同研究や受託研究によって、ビッグデータを共有できるだけでなく、企業などからの外部資金も獲得できる。この資金を使ってさらに研究者を雇用。在席する三十四人の教員のうち、十一人を外部資金で雇い入れている。

 国立大の多くは文科省からの予算が年々減らされ、生き残りをかけて改革に奔走する時代。竹村学部長は「独自の収入源を確保し、研究者も豊富。この好循環を維持し、滋賀大ブランドを確立したい」と話す。

 滋賀大DS学部では、即戦力となるデータサイエンティストの育成を目指し、一年生から実践的な授業を受ける。協定を結ぶ企業などでのインターンシップ(就業体験)や、実際に働くデータサイエンティストを講師に招いた授業もある。

 「社会のニーズに合った学部だ」と竹村学部長。今年四月には大学院修士課程を設置し、来年度には博士課程も新設予定だ。竹村学部長は「学部や学科としてどういう姿を目指すか、どこまで規模を拡大するかという点が課題だが、量的にも質的にも安定させ、滋賀大を国内のDSの拠点として位置付けたい」と意気込む。

 (安江紗那子)

 

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