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稲わらの「猫ちぐら」を返礼品に 甲賀市、ふるさと納税で

ふるさと納税の返礼品にすることを目指し、猫ちぐらの手編みに励む住民ら=甲賀市信楽町で

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 ふるさと納税の返礼品に、猫のねぐらとして使う住民手編みのわら細工「猫ちぐら」はいかが−。甲賀市信楽町の住民が、捨てるしかなかった稲わらを有効活用し、市の税収や自分たちの収入に結びつけようと試みている。猫につながりがある市内の紫香楽宮(しがらきのみや)跡をアピールし、お年寄りの生きがいづくりにもなるとして、“一石三鳥”の効果を狙っている。

 猫ちぐら作りは、地元の雲井自治振興会が市との協働事業で昨年七月から開始。住民十人が遺跡発掘調査事務所に集まり、わら細工などに詳しい丸本太美雄さん(82)から手ほどきを受けている。

 宮跡周辺の水田で栽培している、背丈が高く、加工しやすいもち米の稲わらを材料に使用。試作を経て、直径四十センチ、高さ四十センチに規格を統一し、制作に取り組んでいる。七月にも市のふるさと納税の返礼品として申請し、認められれば、希望する納税者に一個約一万五千円相当の返礼品として、紫香楽宮のパンフレットを添えて贈る。

 紫香楽宮は、仏教の布教に熱心だった聖武天皇が八世紀半ばに一時的に都を開き、奈良より先に大仏建立を手掛けようとした地として知られる。猫はもともと、仏教経典がネズミに食い荒らされる被害を防ぐため、中国からもたらされたといわれており、市教委歴史文化財課の鈴木良章課長補佐(54)は「甲賀は猫と縁がある」と話す。

 猫ちぐら自体は新潟、長野の両県に古くから伝わる民芸品だが、猫の愛好家の間で人気も高く、甲賀も新たな地元産品として力を入れることにした。

 現在はストックを増やすため、週一回、約二時間ずつ作業しているが、完成するのは三カ月で一人一つ程度。参加者の黄瀬香代子さん(71)は「わらが途中で切れてしまうこともあって、作業は大変だが、毎週楽しみ」と、せっせと手を動かす。

 振興会長の金谷(かなや)英三さん(69)は「猫ブームもあり、夏は涼しく冬は暖かい猫ちぐらは、人気が高い。市や住民に収入をもたらす、新たな商品にしていきたい」と意気込んでいる。

 (築山栄太郎)

 

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