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県の勉強会「治水に一定の効果」 建設凍結中の大戸川ダム

大戸川ダムの勉強会で発言する三日月知事=県危機管理センターで

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 県は25日、国が建設を凍結している大戸川ダム(大津市)についての勉強会の第3回会合を、県庁隣の県危機管理センターで開いた。県はダムを建設した場合、瀬田川下流の天ケ瀬ダム(京都府)への流入量が低減し、瀬田川洗堰(ぜき)から下流に注がれる流量をゼロにする「全閉操作」の時間を短縮できるとする検証結果を報告した。勉強会はこの日が最後で、大戸川ダムに一定の効果があると結論付けた。

 県は第二回会合と同様に、二〇一五年の関東・東北豪雨や一八年の西日本豪雨などと同程度の雨が、大戸川流域に降った場合を想定して検証。これらの豪雨の場合、全閉操作にかかる時間が、大戸川ダムを建設した場合は四〜六時間短縮され、琵琶湖の最大水位が五センチほど低下するとした。

 勉強会のまとめでは、大戸川ダムは大戸川流域の氾濫を抑制したり、氾濫を遅らせたりする効果があるとし、瀬田川洗堰では全閉操作の時間を短縮できる場合が多いと指摘。今後の課題では、ダムを建設した場合、被害を減らすために瀬田川や天ケ瀬ダムとの連動の検討が必要あるとした。

 三日月大造知事は閉会のあいさつで「勉強会を通して、ダムの効果とともに、これからの課題や取り組みに向け、貴重な視座をいただいた。近く検証結果を公開し、県民から意見をいただいた上で、できるだけ早期に知事として政策判断したい」と述べた。

 大戸川ダムを建設する場合には、下流府県の知事らの賛同と、国の河川整備計画の変更が必要となる。三日月知事は会合後、報道各社から、政策判断する前に他府県の意向を聴くかどうかを問われ「あくまで県として勉強会を開いてきた。よほどの必要性がない限り考えていない」と述べた。

 勉強会は、三日月知事が凍結見直しの可能性に言及して企画。一八年の五月と十二月に会合を開き、座長の宝馨・京都大大学院教授ら四人と議論した。三日月知事は一八年十一月末、大戸川の水源地域の大鳥居集落跡地も視察し、元住民らと意見交換した。

◆知事「結果咀嚼し、早期に判断」

 三日月知事は勉強会後、報道各社の取材に応じた。主な一問一答は次の通り。

 −勉強会のとりまとめに対する知事の受け止めは?

 検証結果を咀嚼(そしゃく)し、知事としてできるだけ早期に政策判断したい。国や下流府県に、滋賀県の立場を伝えていきたい。

 −勉強会ではダム建設に否定的な意見は出なかった。そうすると答えは一つじゃないか?

 ダムの治水効果については、どなたも一定認めてきた経緯がある。どのような影響、効果があるか、県民の安全安心にとってどういうものが必要なのか、数量やデータで示すとどういう説明ができるのかを判断する必要がある。検証結果を咀嚼したい。

 −お金や環境への影響も政策判断に影響するのか?

 治水効果を主に見てきたので、その観点で判断することになると思います。

 −県議会への対応は?

 勉強会のとりまとめについて、一定確認しなければならないと思います。

 −嘉田由紀子前知事と意見交換する予定はあるか?

 現時点の知事は私なので、最終かつ最大の責任は私にある。私が判断することになる。一般論として、いろんな人と必要な意見交換はしたいと思っています。

 (成田嵩憲)

 <大戸川ダム> 大津市南部の大戸川に国が計画し、1968年に予備調査を開始。水需要の低下を受けて2005年に建設を凍結。07年に事業はいったん復活したが、08年に嘉田由紀子前知事や京都、大阪、三重の2府2県の知事が「国の河川整備計画に位置付ける必要はない」とする共同意見を発表し、国は再び建設を凍結した。総貯水容量は2210万立方メートル。総事業費は約1163億円で、滋賀県の負担額は約8億8000万円。

 

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