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彦根市予算案成立せず 市長不信任案、1票差で否決

市長不信任決議案の否決が決まり深々と頭を下げる大久保市長=彦根市役所議場で

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 彦根市議会(定数二四)は定例会最終日の二十日、四百四十三億六千万円の二〇一九年度一般会計当初予算案を否決した。十八議員が反対し、賛成は五議員にとどまった。市民生活にも大きな影響が出ることが予想される。予算案が成立しないまま議会が閉会する異例の事態になった。

 市は、五年で百五十億円の累積赤字が発生するとした昨年五月の試算を受け、事前に部局ごとに予算の上限を決める「枠配分方式」を導入。昨年度当初予算案から八十七事業で十一億七千万円の歳出を削った。この中には七十年近く続けてきた恒例の花火大会の補助金、いじめ対策費、教育関連予算や文化助成事業など、市民になじみの深い事業もあった。

 これに対し市議会は「彦根がこれまで積み上げてきた文化や伝統を壊す」「市政の失政で財政状況が悪化したのに市民にツケを払わせる行為だ」などと反発。十二日の予算常任委員会でも同案を否決していた。

 市は今月末にも再び臨時議会を招集し、人件費や扶助費、債務負担行為など最低限の義務的な経費を盛った七月までの暫定的な予算を編成し、提出する方針を固めた。

 ただ政策的な費用を盛り込むことができないため、イベント事業への補助金、新市民体育センターの設計工事などで支出が止まり、多くの事業で遅れや中止の可能性があるという。市の財政担当者は「急なことなので、どのような事業ができて、できないのか現時点では精査できていない。お答えできない」と話した。

 市議会は同日、大久保貴市長に対して法的な拘束力のある不信任案を提出したが、可決に必要な十八人の賛成には一票差で届かず、否決された。市議会事務局によると、不信任案の提出は、確認できる限り初めてだという。

 大久保貴市長は記者会見で「辞任は考えていない。市民生活に極力影響がでないように一つずつ問題を解決すべく努力していく」と話した。安藤博議長は議会の閉会あいさつで大久保市長に対し、「市長不信任案が提出されたこと、当初予算案が否決された事態を前代未聞の出来事として重く受け止めていただきたい」と語った。

 (大橋貴史)

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