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人工魚道でビワマス遡上を確認 野洲・中ノ池川

中ノ池川に設置された魚道を上るビワマス=2018年11月、野洲市冨波甲で(県琵琶湖環境科学研究センター提供)

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 野洲市内を流れる家棟(やなむね)川の支流、中ノ池川で昨年十一月、琵琶湖固有種のサケ科の魚ビワマスが、人工魚道を通って琵琶湖から初めて遡上(そじょう)していたことが分かった。確認されたのは一匹だが、関係者は半世紀ぶりに“ふるさと”へ戻ってきたことを喜んでいる。

 産・官・学・民でつくる団体「家棟川・童子川・中ノ池川にビワマスを戻すプロジェクト」が今月二日に野洲図書館で開いたフォーラムで報告した。遡上が確認された場所は同市冨波甲で、定点カメラの映像などから体長三〇センチ程度の雌の個体とみられる。

 中ノ池川では一九六〇年代前半まで、ビワマスが産卵のため遡上していたが、その後は水質悪化や河川改修などが原因で姿が見られなくなった。落差工と呼ばれる、水の流れに落差をつくる川床も、遡上の妨げとなっている。

フォーラムでビワマスをシンボルにしたまちづくりの必要性を訴える佐藤さん(左)=野洲市辻町で

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 そこで同団体は二〇一六年から、水の落差が大きな場所に階段式の魚道を設置する取り組みを開始。産卵に適した大きさの砂利も入れるなど、ビワマスが遡上しやすい環境へと改善を続けている。

 団体の一員で、琵琶湖環境科学研究センターの佐藤祐一主任研究員(40)は「遡上が確認できたことは第一歩で、次は産卵につなげていきたい」と意気込む。川の中にごみが依然として多いことも指摘されており、「ビワマスをシンボルにして、まちづくりをどう進めていけばよいか、みんなが考える契機にしたい」と話す。

 (平井剛)

 

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