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五輪延期、自治体大慌て 聖火リレーPR停止

聖火リレー開催を知らせる横断幕を取り外す市職員=松本市役所で

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 東京五輪・パラリンピックの延期決定から一夜明けた二十五日、県内で聖火リレーの準備を進めてきた自治体職員らが、PR用の横断幕や交通規制の看板を撤去するなど慌ただしく対応に追われた。住民からは非常事態への理解や落胆の声だけでなく、延期決定の遅れに対する批判も。外国人選手らを受け入れるホストタウンの自治体には「再び計画を練る」「準備期間ができた」と苦境を乗り越えようとする姿勢も見られた。

 松本市は二十五日午前十一時、市役所内に掲げた縦六十センチ、幅三百六十センチのリレーPR用の横断幕を取り外し、沿道警備にあたる予定だったボランティアに中止を伝える文書の発送作業などにあたった。菅谷昭市長は同日の定例会見で「こういう状況だから致し方ない」とリレーの中止に理解を示した。JR松本駅に設置した横断幕などは二十六日にも取り外すという。

 旧中山道がリレーのコースになるはずだった南木曽町は、二十五日に町役場に届いたばかりのPR用の横断幕やのぼり旗を箱に詰め直さざるを得なくなった。「聖火を楽しみにしていた方が多かっただけに残念としか言えない」と町教委の松下幸一次長。のぼり旗は日付を入れていなかったため、「来年も使えるはず。大切に保管したい」。

 安曇野市でも本庁舎に掲げた横断幕やのぼり旗、手作り応援旗の作成コーナーを撤去。リレーまでの日数を示すカウントダウン用パネルも取り外された。市実行委員会の事務局職員は「準備していたので一つ一つに思い出がある。またやれる機会があればやりたい」と言葉少なだった。

 飯田市では、市職員が沿道の警備に当たる予定だった関係者らへの連絡などに追われた。県内で唯一、スタート地点が小学校だったこともあり、児童らが応援のために使うメガホンの注文を見合わせていた。市の担当者は「休校になった時点で盛り上げムードから慎重路線に切り替え準備していた」と話した。

 県庁では阿部守一知事が報道陣の取材に「世界でも日本でも感染が拡大しつつある状況では、やむを得ない」と五輪延期に理解を示し、リレーの中止は「大変残念だが、今後、状況を見ながら開催が検討されると思う。引き続き五輪を一緒に盛り上げていけるようにしたい」と語った。

 聖火リレー県実行委員会は、ルート周辺の交通規制を告知する看板撤去を業者に依頼、規制に向けたテレビCMも放映を中止した。事務局の県スポーツ課の内山充栄課長は「ランナーだけでなく、沿道で応援する人やボランティアたちにとって『参加して良かった』と思えるリレーをもう一度、目指したい」と話した。

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 庁舎一階に展示中の聖火トーチのそばに張り出されたリレー開催日の告知も急きょはがされ「聖火リレー トーチ展示」とだけ印刷した紙に急きょ張り替えられた=下写真。「リレーを楽しみにしていたランナーや一般の県民らに見てもらい、引き続き五輪への興味を持ってもらえれば」と県教委の担当者。予定通り二十七日まで展示する。

 丸善松本店(松本市)で東京五輪・パラリンピック公式関連グッズを扱う「東京2020オフィシャルショップ松本店」は二十五日も通常通り営業。県内唯一のオフィシャルショップで、公式マスコットの絵柄や大会エンブレム入りのTシャツなど九百点を販売し、今月中旬まで聖火リレーで使用されるトーチも展示していた。営業継続は「全くの未定」(東京2020組織委員会)としている。

 

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