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「産地直送バス」実証実験へ 静岡・沼津の水産物と松本の野菜を相互運搬

沼津市から松本市に届いた鮮魚=松本市笹賀で

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 インターネットを利用し、農家が生産した野菜を共同配送して地産地消を促す取り組み「やさいバス」が9月、松本市で始まる。静岡県で誕生した仕組みで、これまでの制度を発展させて同県沼津市と松本市間でトラックを走らせ、沼津の水産物などと松本の野菜を相互に運搬、飲食業者に届ける事業も展開する。

 農業ベンチャー「エムスクエア・ラボ」(同県菊川市)が二〇一六年、静岡県の委託事業として始め、翌年には「やさいバス」として法人化、同県内で広めてきた。今回初めて県外に進出する。同社によると、飲食店などは地元野菜を使いたい一方、農家が配達するのは時間やコスト面で負担が大きいのが課題だった。

 農家はインターネットの専用サイトに売りたい野菜を掲載。飲食店や直売店から注文が入ると、十六カ所の「バス停」と呼ぶ最寄りの直売所などに持っていき、トラックが順番に集荷する。購入者は注文した野菜を受取場所のバス停へ取りに行く仕組みだ。

 松本地域では、松本市を中心に塩尻、安曇野市の物流業者や農家らが四月、松本地域地産地消研究協議会を設立て準備。九月中旬〜十二月に実証実験する。飲食店向けの野菜を生産する塩原大さん(36)=松本市寿=は「店を車で回って配達してきたが、店によって希望の時間帯が違った。このサービスなら生産に集中できる」と歓迎する。

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 一方、沼津との事業は二十二日に実証実験が始まった。同日正午すぎに松本市笹賀の外食業「王滝」にトラックが到着し、同日朝に水揚げしたキンメダイやアジ、カンパチなど六ケースが運び込まれた。同社が展開するすし店などで提供された。

 トラックは市内の農産物直売所に干物などの冷凍加工品を届け、午後には松本地域で生産された野菜を積んで静岡県へ出発した。

 沼津−松本間を結ぶトラックは本年度、十回運行する予定。やさいバスの長谷川晃央取締役は「長野にはない海産物を沼津から届けられるし、旬の野菜も違う。やさいバスでは農家は生産に注力でき、店は作り手の顔が見える食材を使うことができる」と話した。

 (竹内なぎ)

 

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