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乗り合いタクシー、運行ルートも自動で手配 伊那でAI配車実験前に運転手研修会

AIを使った自動配車タクシーに乗務する運転手(手前)に説明する担当者=伊那市の道の駅南アルプスむら長谷で

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 十二〜十六日に人工知能(AI)で配車するデマンド型乗り合いタクシーの実証実験を行うのを前に、伊那市は六、七日、実験に携わる運転手を対象にした研修会を、道の駅南アルプスむら長谷で開いた。自宅まで迎えに行くが、途中で他の乗客も乗せるバスのような形態。最初は戸惑い気味だった運転手たちも、架空の予約を受けて周辺を模擬運行して備えた。市民を巻き込んだ実験は初めて。

 実験は建設コンサルタント会社「オリエンタルコンサルタンツ」(東京都)と共同で行う。研修では「SAVS(サブス=スマート・アクセス・ビークル・サービス)」というシステムを開発し、東京や名古屋などでAI配車実験の実績のあるベンチャー企業「未来シェア」(北海道函館市)の担当者が、配車の仕組みと車載タブレット端末の使い方を説明した。

 二日間で市内のタクシー会社三社の運転手十三人が参加した。担当者は車載アプリの使い方を説明。予約を受け付けたコールセンターからの配車指示に従って乗車地点に着いたら客の人数を確認することや、同じ地点で違うタクシーを待つ客がいる可能性も踏まえ、客の名前を確認することなどを伝えた。「予約と違う客を乗せるとAIが混乱してしまう」「人数が違っていたらその後の配車で座席数が足りなくなるかもしれないので、必ず連絡を」などの注意点も指摘した。

 実験は高遠、長谷地区の一部住民五千八十六人が対象。六日までに百十九人が事前登録済み。期間中は一定エリアの中で無料で利用できる。予約は電話やインターネットで時間や場所を伝えるだけ。AIが車両の運行状況などとともに「最も効率的な配車」を完全自動で行う。運行中に別の予約が入ると、タブレットにルート変更の指示が入り、限られた車両数で効率的に運行される。運転手が「休憩」か「休憩予約」をすると、該当車両への乗車割り当ては一時停止される。

 日ごろ市内を走り慣れている運転手からは「表示通りのルートで走らなくてもいいのか」と質問もあり、担当者は「時間通りに運行できるなら全然構わない」とした。この後、助手席に同乗した担当者に説明を受けながら約二時間、予約に応じて周辺で車両を走らせて使い方をマスターした。期間中、乗客定員九人のジャンボタクシー三台と、同四人のセダン一台を使う予定。

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 市はさらに実験を重ね、利用者アンケートも行い、二〇二一年度の実用化を目指す。自動運転バスやドローン物流とも組み合わせ、過疎化した中山間地の住民の外出や買い物を支援する方針。

 (阿部雅之)

 

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