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松名瀬干潟の研究で大臣賞 三重中高生、ウミニナ類を調査

松名瀬干潟の研究をしている中高科学技術部員=松阪市の三重高で

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 松阪市の三重中学校高校が行っている市内の松名瀬干潟の研究が、本年度の「全国野生生物保護実績発表大会」(環境省など主催)で文部科学大臣賞に選ばれた。中高科学技術部の生徒らによる生物や環境の調査、それらを伝える出前講座など一連の活動が評価された。部長で二年の沖田龍之介さん(17)は「活動が評価されてうれしい。深く研究を続け、周りの人へ広く伝えていきたい」と喜んだ。

 大会には全国各地の二十二校一団体が応募。書類審査を通った小学校から高校までの十校が、二十五日に活動や研究をプレゼンし、大学教授や関係省庁の職員らが審査した。

 松名瀬干潟は「前浜干潟」や、櫛田川河口近くの「河口干潟」、河口や海から湾状に入り込んだ泥の多いところにある「潟湖干潟」の三種類が全てある。典型的な干潟で、全国的にも貴重だとして環境省の「日本の重要湿地500」に登録されている。

 三重中高の研究は部の顧問である小西伴尚教諭(44)の提案で十年前に始まった。環境省の委託を受けて干潟の生態を調べている三重大の木村妙子教授の指導により、干潟の生物を調べることになった。

干潟の生物の調査をする部員たち=2016年9月17日、松阪市の松名瀬干潟で

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 現在、部員は中一から高二までの三十五人。研究を引き継いで九年目になる巻き貝の一種、ウミニナ類の調査では、種類ごとに移動する方向が異なり、好む場所があることや、季節の変化に応じて移動することを突き止めた。発表大会では、こうした研究成果や具体的な活動を紹介した。

 十年前、研究を始めた当初は、干潟の調査は年一回だったが「時期が違うと見つかる生物も違う。毎月調査したい」との生徒の発案で月一回、欠かさず干潟に行くようになった。部員たちは干潟の三十カ所に五十センチ四方の区画を設置し、ウミニナ類などの生物の種類や個体数、大きさなどを記録してきた。

 研究には部員以外の生徒も参加。生徒会主催で干潟の清掃をしたり、中学一年生が海へ入って生物を観察したりしており、多くの生徒が関わってきた。

 沖田部長は「ウミニナ類がどのように動くか、その理由も含めて研究を進めたい。ゆくゆくは干潟に流れ込む櫛田川や、その上流の森も研究して、流域全体の環境を豊かにしたい」と力を込めた。

 (清水悠莉子)

 

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