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工場緑地面積率減へ条例案 四日市市、企業の設備投資促進

 四日市市は、工場に義務づけている敷地内の緑地面積率を減らす条例案を、来年の市議会二月定例月議会で提出する。企業の新たな設備投資を促す狙いだが、四日市公害の歴史から環境保全を求める声も上がる。市は三十日までパブリックコメントを募集している。

 緑地面積率は一九七四年施行の工場立地法で定めている。

 条例案では、緑地や噴水、運動施設など「環境施設」面積が15%以上、うち緑地面積は10%以上に規定する内容だ。現行では、法施行前に設置された工場の場合、環境施設は20%以上、うち緑地は15%以上。法施行後に設置された工場の環境施設は25%以上で、うち緑地は20%以上となっている。

 工場立地法は、四日市公害訴訟判決によって企業の公害責任が問われたことをきっかけに制定された。二〇一二年から市が緑地面積率を定めることが可能になったが、〇三年に県が定めた緑地面積率を踏襲していた。

 市商工課によると、来年四月から十年間のまちづくりの指針となる新総合計画の策定に合わせて、緑地面積率緩和に踏み切った。商工課職員は「企業や商工会議所から緩和の要望があった。企業の投資を促すのも国際的な競争になっており、地域経済を支えるためだと考えている」と話した。 

「緑地面積率緩和は歴史に逆行している」と話す四日市の公災害を考える会のメンバー=四日市市諏訪町の市総合会館で

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◆「時代に逆行」反対申し入れ 四日市の公災害を考える会

 四日市市が目指す工場の緑地面積率緩和について、市民団体「四日市の公災害を考える会」の中心メンバー三人が二十七日、市商工課に書面で反対の申し入れをした。

 会は昨年十月に結成され、二カ月に一回、コンビナート災害などについて学んでいる。訪れたのは、元県議の萩原量吉さん(79)と、元小中学校教諭の萩森繁樹さん(70)、中部電力OBの唐沢克昭さん(76)。

 同会は、工場敷地内の緑地はコンビナート企業の事故や災害から市民を守る防波堤で、企業の投資優先で減らすことに反対だと主張している。申し入れ後に会見を開き、萩原さんは「コンビナートと住居地域は一本の道路で隔てているだけなのに、危機管理を後回しにするのは時代に逆行している」と批判した。

 (高島碧)

 

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